
きれいに整えられた岸壁のふちを歩いていく。ミーティアはゆったりとついてくる。
「絶滅種の水族館を見学している気分だわ」
アナライザーをかざしてシェリーが、興奮気味に色々見て回っている。
「ニホンアシカもいるわ!」
岩場で数頭の小さめなアシカが、休んだり海にもぐったりしている。ニホンアシカといえば、もう70年以上前に絶滅したといわれている種だ。
「もしかして世界中の絶滅種がいるのか?」
ジェイクも身を乗り出した。
「砂浜にいるのはカリブモンクアザラシね」
シェリーがそう言ったので、君は人工的で美しい砂浜に目を向けた。そこには丸っこいアザラシが数頭、ゴロゴロと寝ている。カリブモンクアザラシは体毛がうすいので、日光浴で体温調節をするようだ。むぼうびにねころがっていても、かつての生息地には天敵がいなかったので大丈夫だったらしい…人間が来るまでは。
ここにはそんな危険はないのだろうか? なんとも平和な光景だ。