KADOKAWA Group

【しかけ絵本のおすすめ11選】年齢別の絵本の選び方とおすすめ作品を絵本のプロが紹介!


めくると絵が隠されていたり、布や綿が貼られていて触ると感触が楽しかったり、引っ張ると絵が動いたり……。「見る」以外の感覚も養えるしかけ絵本。しかけ絵本は、子どもの発達にいい影響を与えられると考えられており、プレゼントにもぴったりです。しかし、しかけ絵本といっても種類が豊富。「どんな絵本が自分の子には合っているのだろう?」と悩むことはありませんか?


年齢別のおすすめしかけ絵本を、絵本のプロ・高橋真生さんに紹介してもらいました。どんな仕掛けがどの年齢に合っているのかなど、絵本を選ぶ際のポイントも教えてもらったので、子どもの成長具合や好みに合わせて参考にしてみてはいかがでしょうか。
(※表紙の画像を押すと、それぞれの作品ページへ飛ぶことができます)


もくじ

しかけ絵本にはどんな種類がある?


0歳児のしかけ絵本の選び方とおすすめの作品

1~2歳児のしかけ絵本の選び方とおすすめの作品

3~4歳児のしかけ絵本の選び方とおすすめの作品

4~5歳以上のしかけ絵本の選び方とおすすめの作品

しかけ絵本は大人もワクワクした気持ちで楽しめる

 

しかけ絵本にはどんな種類がある?

そもそもしかけ絵本にはどんな種類があるのでしょうか。高橋さんに聞いてみました。

高橋さん:
「しかけ絵本とは、絵と文だけではなく、何らかの仕掛けが施されている絵本のことです。絵本を開くと仕掛けが飛び出してくるポップアップがよく知られていますが、つまみを引っ張る、円盤を回す、フィルムなどをかぶせて見る、小さい穴をのぞくなど、実にさまざまな種類の仕掛けがあります。また、表紙と裏表紙をくっつけて360度開けたり、舞台のような形をしていたり、じゃばら式(折りたたみ仕掛け)だったり、絵本の形そのものが工夫されているものもあります」

しかけ絵本は、ものによっては工芸品のような繊細な作りで、大人でも扱いが難しいものもあります。しかし、高橋さんによると仕掛けが丈夫なものを選べば、赤ちゃんのうちから楽しめるとのこと。

高橋さん:
「何でも口に入れてしまう赤ちゃんの時期は、ボードブックに穴が開いているような、シンプルでしっかりした仕掛けの絵本がよいです」

そして、仕掛けの強度とともに“絵本の扱い方”も大事なんだそう。

高橋さん:
「もう少し大きくなってからであれば、仕掛けの強度と同じくらい重要なのが絵本の扱い方です。大切なのは、読む前の準備。子どもが触る前に、大人がすべての仕掛けを動かしてみてください。そうすることでスムーズに動くようになるため、子どもでも扱いやすく、断然壊れにくくなります。たとえばパッと見て単純な仕掛けであっても、最初は仕掛け同士が引っかかってうまく開かなかったり、引き出せなかったりすることがあります。めくるだけの小さな扉なのに、一度目は開かないこともあります。自分で動かしてみると、壊れやすい箇所もわかるので、あらかじめ補強しておくこともできます」

大人がまず仕掛けを動かして、その内容を確認しておくというのがとても大事なのですね。では、年齢に合わせた選び方のポイントとおすすめの作品を紹介します。 

0歳児のしかけ絵本の選び方とおすすめの作品

色と形がわかりやすい絵本選ぶ

一般的に生後4、5カ月ごろから絵本を見るようになりますが、このころの赤ちゃんの視力は0.04〜0.08程度といわれています。視力は生後8カ月ごろから著しく発達するといわれますが、それでも0.1〜0.15程度しかありません。赤ちゃんの視力に配慮した絵本選びがポイントです。 

高橋さん:
「赤ちゃんは視力の発達がゆっくりなので、色が鮮やかなもの、背景とのコントラストがはっきりしていて形を認識しやすいものがおすすめです。また、興味のあるものに手を出して触れようとしますから、感触を楽しめるしかけ絵本もよいでしょう」

0歳におすすめのしかけ絵本

さまざまな感触が楽しめる人気作『さわってあそぼうふわふわあひる』(あかね書房)



M.ヴァン・フリート 作

ふわふわ、ざらざら、もこもこ……。さまざまな手触りの動物が登場。次のページに隠れているのは誰かな? と問いかけもできるので、長く楽しむことができます。20年以上読み継がれている作品です。

高橋さん:
「丸や三角にくりぬかれた窓から動物の毛や肌の手触りを楽しんだ後、折り込まれたページを開くと動物が現れるという仕掛け。かわいらしい動物だけではなく、イグアナやサメが登場するのも特徴的です。さまざまな触感がおもしろく、絵もスッキリとしていて見やすいので、0歳の赤ちゃんもぐいぐい手を伸ばしてきます。めくる部分は赤ちゃんが力いっぱい引っ張ると破れやすいので、大人が手伝ってあげましょう」

赤ちゃん絵本のベストセラー『ごぶごぶ ごぼごぼ』(福音館書店)



駒形 克己 作

世界的グラフィックデザイナーの駒形克己さんが手がける赤ちゃんのための作品。登場するのは色鮮やかな丸。丸は不思議な音とともに色を変え、形を変え現れます。直感的に楽しめる世界観は読み聞かせる大人も引きつけます。

高橋さん:
「鮮やかな美しい色、『ぷく ぷく ぷくん』『どどどぉーん』と水をイメージするような音とリズム、そして各ページに開いた小さな穴で赤ちゃんたちをとりこにする、赤ちゃん絵本のベストセラーです。 赤ちゃんは、穴に指を入れてみたり出してみたり、穴から向こう側をのぞいてみたり、じっくりと絵本の世界を堪能します。成長するにつれて違う反応を示すのも、大人にとっては見逃せないかわいさですよ。丈夫なボードブックなので、赤ちゃんが自分で持ちたくなったときに、安心して渡してあげられます」

1~2歳児のしかけ絵本の選び方とおすすめの作品

目的を持って動かすことができる絵本を選ぶ

活動的になり、外遊びも楽しめるようになるころ。指差しをしたり、大人のまねをしたりするようになる時期です。生後10カ月ごろから細かいものをつまむことができるようになりますが、1歳をすぎると手に持ったものを、目的をもって動かすことができるようになっていきます。

高橋さん:
「少しずつ自分でやりたいことが増えていく時期です。自分で触る・めくる・引っ張ることができるような、シンプルな仕掛けで、わかりやすい動きがあるものが喜ばれます」

1~2歳におすすめのしかけ絵本 

クリエイティブ・ユニット「tupera tupera(ツペラツペラ)」による面白い仕掛けが満載『くだものさん』(Gakken



Gakken

NHK Eテレの工作番組「ノージーのひらめき工房」のアートディレクションでもおなじみのユニット「tupera tupera(ツペラツペラ)」による絵本。リンゴやミカンなど、子どもが好きな果物が次々と登場。たくさん収穫していきましょう!  野菜版の『やさいさん』もあります。

高橋さん:
「『くだものさん くだものさん だあれ』と問いかけ、ページをめくると果物が『ぽろりん』と登場します。上から下に向かってめくるので、子どもが自分で開きやすいだけでなく、果物が木から落ちてくる感覚も味わえます。いないいないばあのように果物が登場する楽しさ、果物の表情のおもしろさ、くり返しのリズムに子どもは大喜びです。少し大きくなってからは、子どもが『だあれ』と聞いて大人が答える、そんなやりとりもできるようになるでしょう。長く楽しめる絵本です」

 

伸びる汽車の仕掛けに興奮間違いなし『よこながきしゃぽっぽ』(大日本絵画)



作・絵: リチャード・スキャーリー
訳: きたむら まさお

アメリカの児童文学作家のリチャード・スキャリーによるベストセラー。ゴリラのバナナンの大好物であるバナナがどこかにいっちゃった!  横に長い機関車の中、バナナがどこにあるのか探してみましょう。電車や汽車が好きな子は興奮間違いなしの一冊。 

高橋さん:
「一見普通の汽車の絵本ですが、引っ張るとぐんぐん伸びる、じゃばら式の絵本です。全長、なんと3メートル! 長いだけではなく、フラップがあったり、穴が開いていたり、動かせるクレーンがあったりと、楽しい仕掛けがたくさん施されています。厚紙製で自立するので、ほかのおもちゃと組み合わせて遊べるのも魅力。たくさんの動物や乗りものが描かれています。開いてすぐに夢中になるお子さんも多い、プレゼントにもおすすめの絵本です」

シチューやカレーがダイナミックに登場『あけてびっくり しかけえほん ふたをぱかっ』(KADOKAWA)



作・絵:新井 洋行

お鍋の中にあるのはシチュー、カレー、餃子……。子どもたちの大好きな料理が大画面で登場! 「なべ なべ なあに? 」「ふたをぱかっ」などリズミカルな言葉は読み聞かせにもよく、鍋の中身当てをすれば、親子で盛り上がれると評判です。

高橋さん:
「見開きいっぱいに描かれた、かわいいお鍋と食材たち。『なべ なべ なあに?』で考えて、ふたを『ぱかっ』と開くと、シチューやおでんが登場! 折り込まれたページを上に開くと絵本の倍の大きさになる、ダイナミックな仕掛けです。小さいころはいないいないばあのように、大きくなるにつれてクイズのように楽しみながら読めるようになります。また、『何を食べたい?』『あーん』など、やりとりをしながら読む楽しさも。お鍋たちの表情の変化、厚めの紙で丈夫にできているのも魅力です」

3~4歳児のしかけ絵本の選び方とおすすめの作品

ストーリーも楽しめる絵本を選ぶ

日常生活において自分でできることが増え、語彙も一気に増えます。1冊を通し読みする、内容を楽しむこと自体はもう少し小さくても可能です。3、4歳の場合、そこからさらにストーリーを理解するようになります。そして、ストーリー性のある絵本が楽しめるようになるころです。

高橋さん:
「このころは『絵本の黄金期』といわれる時期で、しかけ絵本でもページをめくることでストーリーが進む要素のあるものを楽しめるようになります。保育園や幼稚園の生活に合ったもの、興味のあるものが出てくる作品もおすすめです。仕掛けに合わせて力を加減するのはまだ難しいのですが、1〜2歳よりは複雑な仕掛けを楽しむことができます」

3~4歳におすすめのしかけ絵本

人気キャラクターの1日を仕掛け満載で描いた一冊『ペネロペ ようちえんへいく』(岩崎書店)



アン・グットマン ぶん
ひがし かずこ やく
ゲオルグ・ハレンスレーベン え

青いコアラの女の子・ペネロペ。うっかりやさんなペネロペは幼稚園で楽しく過ごしています。そのお手伝いをしてあげましょう。絵の具を混ぜたり、お誕生日会をしたり……。仕掛けがシーンに合わせて作られている一冊です。

高橋さん:
「テレビアニメも人気のキャラクター・ペネロペの、幼稚園での1日を描いたしかけ絵本です。各ページに仕掛けが用意されていて、それを動かすことで、ペネロペのお手伝いができるようになっています。たとえば、タブ(つまみ)を引くとペネロペがいすに座ったり、ダイヤルを回すとペネロペが描いている絵に色がついたり。仕掛けが丈夫で、小さな手でも動かしやすいのもポイントです。幼稚園に行くのが楽しみになる、特に入園前後におすすめの絵本です」

 “絵本の魔術師”エリック・カールによるしかけ絵本『たんじょうびのふしぎなてがみ』(偕成社)



作:エリック・カール
訳:もりひさし

誕生日に届いた暗号を解いてみて! チムは枕の下から謎の手紙を見つけます。手紙によると「びっくりするようなものがまっていますよ」とのこと。チムは無事、暗号を解くことができるのでしょうか? 「はらぺこあおむし」などでおなじみのエリック・カールによる絵本。“絵本の魔術師”と謳われる彼らしい鮮やかな色遣いが全ページに広がります。

高橋さん:
「誕生日の前の日に、不思議な手紙をもらったチムが、暗号を解きながら目的地にたどり着き、びっくりするものを手に入れるというお話です。暗号は丸や三角などの図形なのですが、その形に合わせてページがカットされています。ごく単純な仕掛けなのですが、カットされた部分の向こうには次に進む景色が広がっていて、本当にその場にいるような気持ちになります。仕掛けが想像力を刺激してくれるので、まだ読み聞かせに慣れていないお子さんも興味を持ってくれる絵本です」

ユニークでスタイリッシュな仕掛けに大人もハマる『ごきげんなきいろいはこ』(大日本絵画)



著: デビッド・A・カーター
訳・編: きたむら まさお

「きいろいはこ」がヘリコプターになったり、おうちの灯りになったり……。仕掛けとともに次々と変身していきます。反対言葉の学びにもぴったり。作者は紙工作の鬼才、デビッド・A・カーター。ポップアップをはじめとしたしかけ絵本を数多く手がけ、そのユニークさとスタイリッシュさで高く評価されています。 

高橋さん:
「主人公は、にこにこ顔の『きいろいはこ』。仕掛けを動かしながら、その『きいろいはこ』と一緒に、『おおきい・ちいさい』『あちら・こちら』などの反対言葉を楽しむ絵本です。たとえば、『あがる・さがる』では、エレベーターになった『きいろいはこ』をつまみを引っ張って上下させることができます。シンプルな動きなのですが、不思議と『あがる』『さがる』と言いながら何度も動かしてしまいます。めくる仕掛け・飛び出す仕掛け(ポップアップ)など仕掛けのバリエーションが豊富なのに加え、背景の黒に黄色や赤が効いている色遣いもおしゃれで、大人のファンも多い絵本です」


4~5歳以上のしかけ絵本の選び方とおすすめの作品

好奇心をかき立てる絵本を選ぶ

身の回りのことも自分でできるようになり、友達との関わりも増え、社会性を身につけ始める時期。言葉で表現する力が増し、会話を楽しめるようになります。好奇心も旺盛なころです。

高橋さん:
さまざまなものに興味を持つころです。しかけ絵本には、仕掛けに触れることで理解が深められる実用的なものがたくさんありますから、知識の絵本などもぜひ手に取っていただきたいです。

4~5歳以上におすすめのしかけ絵本

イギリスの伝統的な絵本賞を受賞したロングセラー『おばけやしき』(大日本絵画)



作・絵: ジャン・ピエンコフスキー
訳: でんでんむし

仕掛けでワクワク、おばけにドキドキ! 子どもたちが夢中になって仕掛けを動かします。縦30センチ、横20センチの大型絵本なので、おばけたちはみんなダイナミック。「こわいけれど、のぞいてみたい」と、おばけやしきに入っていく感覚で読み進められます。新装版では新しい仕掛けも加わり、さらにパワーアップ! 

高橋さん:
「不気味なドアを開けて中に入ると、なんだかぞわぞわ……。ポップアップがしっかりと立体的に作られている上、小さな隙間にも『何か』が潜んでいるせいか、実際におばけやしきに入ったようなリアリティがあります。とはいえ、ウェットな感じは全くなく、ダイナミックで毒々しくコミカルな雰囲気で、こわいものに興味が出てきたお子さんにぴったり。仕掛けをめくったり引っ張ったりして、キャーキャー言いながら楽しく読める絵本です。また、1979年にイギリスの伝統的な絵本賞であるケイト・グリーナウェイ賞を受賞したロングセラーでもあります(ご紹介しているのは、2005年の新装版です)」

鏡のような紙でできた幻想的なしかけ絵本『ふしぎなにじ』(福音館書店)



わたなべ ちなつ 作

鏡のように反射する紙でできた絵本。鏡の反射を利用することで、虹が鏡の奥につながったり、円を描いたり……。バラバラになった虹は最後にはどうなるのでしょう? 斬新なアイデアと幻想的な世界観で大人からも評判です。左右のページが直角に向き合うように開くのがポイントです。

高橋さん:
「本を90度に開くと、鏡面加工された左右のページが映り合い、絵が立体的に見えるという仕掛けの絵本。絵本という紙で作られた空間が本当に拡張したように感じられるためか、指を伸ばして鏡に映った虹を触ろうとする子もたくさんいます。のぞき込んだり絵本を開く角度を変えてみたりするのも楽しく、能動的に絵本を読む体験をさせてくれます。黒と鮮やかな5色の虹のコントラストも美しいです。同じシリーズの『きょうのおやつは』は、かわいらしくおいしそうで、こちらもおすすめ」

美しい森の変化に深いメッセージが込められた一冊『ナマケモノのいる森で』(アノニマ・スタジオ)



文:ソフィー・ストラディ
しかけ:アヌック・ボワロベール、ルイ・リゴー
訳:松田素子

ページを開くと美しい森のポップアップが登場。人や動物が暮らす森の中にはナマケモノの姿もあります。しかし、平和な森にある日大きな音が響きます。次々と森から逃げ出す動物たち。森はどうなってしまうのでしょうか? 人間は森を守ることも、壊すことも、育てることもできる……自然とともに生きていける未来へはどうしたらいいのか? そんな深いメッセージが込められた一冊。

高橋さん:
「美しい森に、突然ショベルカーがやってきます。切り倒される木に、姿を消す動物たち。しかけ絵本には、『楽しい』『華やか』というイメージがあるかもしれませんが、この絵本は『衝撃』『悲しみ』『喜び』『希望』というさまざまな感情を呼び起こしてくれます。森のどこかにいるナマケモノを探す子どもたちのまなざしは、大人が圧倒されるほど真剣です。360度どの角度からも楽しめるポップアップは美しく、1ページごとに変化する森の姿がよくわかります。最後には、希望を与えてくれる仕掛けが用意されていますから、ぜひ、その手で森を元気にしてください」

しかけ絵本は大人もワクワクした気持ちで楽しめる

ここまで、高橋さんから年齢に応じたしかけ絵本の選び方やおすすめ作品を日本の注目作から海外の名作まで幅広く紹介してもらいました。絵本は乳幼児期から子どもの想像力を刺激し、成長を促すものとされていますが、高橋さんはまずは大人もワクワクとした気持ちをもって楽しんでほしいと話します。 

高橋さん:
「しかけ絵本を見ると、大人でもワクワクしませんか? しかけ絵本には、幅広い年齢で楽しめるものがたくさんあります。たとえば『あけてびっくり しかけえほん ふたをぱかっ』などは、小学生と読んでも盛り上がります。ある高学年のお子さんが、ニンニクとニラの組み合わせに熟考した後、『もつ鍋!』と言ったことがありました。正解はギョーザなのですが、後からお鍋の『中華っぽさ』に気づいて、悔しがっていました。しばらく遠ざかっていたであろう絵本の絵をじっくり見る楽しさを、改めて絵本が教えてくれたのです。
 
しかけ絵本は立体的になったり動きがあったりする分、普通の絵本よりも読み手に働きかける力が強いといえます。ですから、あまり読み聞かせに興味を示さない子も読みたくなりますし、さらに自分でページをめくり、仕掛けを動かすことで、絵本に集中しやすくなります。また、美しくおもしろい仕掛けには、大人も自然と『わあ!』『すごいね』と声が出ることがありますよね。子どもにとって、大好きな家族が自分の好きな絵本を読んで、自分と同じようにうれしいということは、とても幸せなことなのです。きっと、喜んでまたその絵本を読みたいと思うでしょう。ご家族みなさんで、しかけ絵本の世界をお楽しみください」

【監修者プロフィール】

高橋真生(まい)さん



学びと読書のアドバイザー・絵本専門士。教員・図書館司書の知識と経験を活かし、学習・読書支援に携わる。また、言葉や日本の伝統に関する疑問について、生活文化の伝承という視点から解説を行う。
ホームページ:https://maitaka84.com/


この記事をシェアする

ページトップへ戻る