2月にある季節イベントといえば、なんといってもバレンタイン! 以前は好きな人へチョコレートをプレゼントするという行事でしたが、最近では“友チョコ”など友だち同士で送りあったり、チョコレート好きな人は自分用に気に入ったチョコレートを手に入れたり…さながらチョコレート祭りの様相です。
ママパパとしては虫歯がやや心配ではありますが、甘くておいしいチョコレートは子どもたちにも大人気のお菓子。お店や街にもチョコレートスイーツがあふれるこの時期、チョコレートの魅力がたっぷり伝わる絵本をご紹介します。
チョコちゃん
2歳~
「チョコちゃん」
作/新井洋行
講談社 990円
あらすじ
お菓子作りってとっても楽しいですよね。そんな楽しいチョコレートのお菓子作りに参加できてしまうこの絵本。
画面に出てくる板チョコをぱきんぱきんと折って、湯せんでゆっくり、くーるくると溶かします。型に流し込んでトッピングをちょんちょんと飾り、冷蔵庫で冷やせば、とってもかわいい“チョコちゃん”のできあがり!
リボンをかけてかわいくラッピングされたチョコちゃんは、一体誰へのプレゼントでしょう? 手作りチョコレートの手順もよく分かる、かわいいチョコレートの絵本!
おすすめポイント
読みながら一緒にチョコレート作りが楽しめる参加型の絵本です。
見開きの画面いっぱいに描かれたボウルの中に「ぱきん ぱきん」の言葉とともに読んでいる子どもたちもチョコを折って入れてみたり、型に流し込んだチョコの上に画面上のトッピングを「ちょん ちょん ちょん」とつまんで散らしたり、楽しい言葉とともに実際に手を動かして、チョコ作りのまねをしながら遊べます。
最後はラッピングもして「誰にあげようかな?」と想像する面白さも味わえて、小さな子でもチョコを手作りしている気分になれる、板チョコ模様の表紙もかわいい絵本です。
ぎょうれつのできるチョコレートやさん
3,4歳~
「ぎょうれつのできるチョコレートやさん」
作/ふくざわゆみこ
教育画劇 1,540円
あらすじ
ぐうぐう山に住む、お人好しのキタリスくんといたずらっこのシマリスくんは、ある日、くるみを拾っているお兄さんを見かけました。クルミ拾いを手伝ってあげると、お礼に、きれいなチョコレートの箱をもらいました。お兄さんは街でチョコレート屋さんをしているのです。
宝石みたいなチョコレートをひとかじりすると、2匹ともしっぽをふくらませて「お~いし~い!」と、とっても幸せな気分。そんな幸せになれるチョコレートを、泣いているヒヨコたちや悲しそうなオオカミさんなどに渡していくと、みんなはみるみるうちに笑顔になりました。
そんな素晴らしいチョコレートを作りたいと思った2匹は勇気をふりしぼって街に出かけ、チョコレート屋さんのお兄さんのところへ向かいます……。
おすすめポイント
私たちみんなが、なぜチョコレートが大好きかというと、食べたとたんにおいしくて笑顔になって、ふわふわ幸せ気分になれるからではないでしょうか?
このお話のキタリスくんやシマリスくんも、そのチョコレートの力に感動して手作りチョコレート屋さんを開いてしまいます。しかも、キタリスくんにもシマリスくんもチョコレート作りの才能があって、どのチョコレートもとってもおいしそう。お店はおおにぎわいで、ぐうぐう山のお客さんたちもみんな笑顔。
最後には30分で作れるとってもおいしい簡単チョコレートレシピも付いていてチョコレートの作り方も学べます。チョコレートの魔法を信じられるすてきなお話です。
おさるのジョージ チョコレートこうじょうへいく
4,5歳~
「おさるのジョージ チョコレートこうじょうへいく」
原作/M.レイ 原作/H.A.レイ 訳/福本友美子
岩波書店 1,100円
あらすじ
知りたがりやのこざる・ジョージは、ある日、黄色い帽子のおじさんとチョコレート工場へ出かけました。チョコレートが大好きなジョージはチョコレート工場の説明を聞いているお客さんの後についていくと、ちょうど工場ではチョコレートに模様をつける機械が動いていました。
ジョージは機械の中をのぞいてみたくてたまりません。するすると下に降りて機械の上によじのぼると、ジョージのうっかりミスによってチョコレートがのるベルトコンベアーが急に速くなりました!
働いている人たちはチョコレートを箱に詰めるのが間に合わず、どんどん床にチョコレートが落ちていきます。ジョージは大好きなバナナ・クリームチョコレートを探しながらチョコレートを拾い集めると……。
おすすめポイント
みんな大好き、知りたがりやのこざる・ジョージが、チョコレート工場でも持ち前の好奇心を発揮してしまい、てんやわんやの大騒ぎを起こすお話です。
おいしいチョコレートが作られていくチョコレートの機械を見たら、誰でも興奮してしまいますよね。そんなうきうき気分のジョージの姿が絵でも表現されています。
うっかりベルトコンベアーの速度レバーを踏んでしまったり、はた目からはお手伝いをしているように見えて実は大好きなバナナ・クリームチョコレートをつまみ食いしていたり、随所にジョージらしい面白さがちりばめられています。
思う存分チョコレート工場を堪能したジョージに、読者も一緒に工場見学をした気分になれますよ。
チョコたろう
3歳~
「チョコたろう」
文/森絵都 絵/青山友美
童心社 1,430円
あらすじ
チョコたろうは、遠い昔にチョコのママから生まれました。
一人前のチョコになった頃、ママから「苦いものや辛いものに世界が負けないように、旅に出てあまいあまいチョコを配っていらっしゃい」と言われ、数十年ずーっと旅を続けています。
ケンカをしている大人たちにチョコを渡すと、たちまちあまい笑顔が広がります。泣いている女の子も笑顔になります。
あるとき、盗賊団が街中のあまいものを奪っていき、人々はチョコたろうにあまいおやつをせびります。あまいチョコもお菓子も全部なくなり、くたくたになったチョコたろうは、元気がでなくて悲しくて悔しくてチョコの涙を流しました。すると……。
おすすめポイント
旅の道中、甘いチョコを配っては人々を笑顔にしていくチョコたろう。甘いものが街から無くなってしまい大ピンチにみまわれますが、チョコの涙が、あっと驚きのどんでん返しを引き起こします。
チョコたろう自身も疲れると甘いものをたくさん食べて元気を出そうとするお茶目なところがあり、絵本の世界も時代劇っぽい街並みや着物装束の人々など、あま~いチョコと時代物のコラボが不思議な雰囲気を漂わせています。
チョコたろうの人々を笑顔にする旅の珍道中を、ぜひお楽しみください!
美術とあそぼう! チューブくん絵本 モナ・リザはチョコの色
小学校低学年~
「美術とあそぼう! チューブくん絵本 モナ・リザはチョコの色」
作・絵/坂崎千春
美術出版社 1,430円
あらすじ
名画レストランにやってきた絵の具チューブにそっくりの“チューブくん”。ウェイターさんが持ってきたメニューにはたくさんの名画の名前がのっています。
まずはゴッホの《ひまわり》 を注文すると頭のキャップを取り、その絵を思いっきり吸いこみます。すると、チューブくんは《ひまわり》と同じ黄色とオレンジのしましま模様になり、おひさまの味を感じました。
ダ・ヴィンチの《モナ・リザ》を吸いこむと、モナ・リザと同じチョコレート色とモスグリーンのしましま模様になり、ピスタチオクリームがはさまったチョコレートケーキのような味がします。
ほかにもピカソの《泣く女》、ミレーの《落穂拾い》など、たくさんの絵を食べておなかはパンパン! Suicaのペンギンのキャラクターでもおなじみの坂崎千春さんによる、子どもたちが楽しく絵画に親しめる美術絵本。
おすすめポイント
世界の名画を紹介しながら、その“色”を食べ物に例えて親しみながら、絵画と色の面白さを伝えてくれます。
「モナ・リザの色はチョコレートの色」という発想は、言われてみるとたしかにそうで、なんだかおいしそうな気もしてきます。世界はさまざまな色に満ちていて、それを表現した数々の名画の知識を子どもたちに分かりやすく教えてくれるこの絵本。
多くの人気キャラクターを描いてきた坂崎千春さんが、“チューブくん”という親しみやすいナビゲーターを通じて名画を独自の視点で解説してくれる、美術のはじめの一歩となる絵本です。
今回はチョコレートがテーマの絵本を紹介しました。
次回は、「鬼」をテーマにした絵本を紹介予定です。(2月公開予定)
お楽しみに。
その他にも、さまざまな切り口で本を紹介しています。
そちらもチェックしてくださいね。▶ブックセレクトを見る