「や、夜雲さん! いつからそこに?」
「雨がふって、もどってきたんだ。空ちゃんこそ、どうしてここに? その子たちは……?」
首をかしげて、とまどっている。
この状況はごまかせないよ~。もう、正直に言うしか……。
「あ、あのね。信じられないかもだけど、この男の子たちは天気の神さまで……」
「天気の神さまだって? じゃあ、もしかして――」
夜雲さんは、目を見開く。迫るようにハレくんに近づいて、まっ先に左の手のひらを見た。
「やっぱり! 神さまの印がある。それに、とても神さまとは思えない子どもの姿……。本に書いてある言い伝えは、ぜんぶほんとうだったんだ」
夜雲さんは、すっかり信じて、感心すらしている。
ハレくんが、パッと手をふりはらう。
「もう十分だろっ。分かったなら、はなせ」
「あ、ごめん。まさか本物に会えると思わなくて……。でも、どうしてこうなったの?」
「それがね……」
これまで起こったことを、ぜーんぶ話した。
夜雲さんはおどろきながらも、うんうんってちゃんと聞いてくれる。
「――なるほどね。特訓のために、空ちゃんといっしょに学校に通いたいと……。それなら、ぼくにいい作戦があるよ」
「ええっ、夜雲さん⁈」
こまった顔になるわたし。一方、お天気の神さまたちの顔はパッと明るくなる。
「作戦ってなんだ? はやく教えてくれ」
「うん。あのね――」
「まってまって! わたしは賛成してないよっ」
間に飛びこんで、あわてて止める。
「神さまたちと学校なんて……ぜったい、たいへんなことになる!」
「まあまあ。これはぼくの考えだけど、悪いことばっかりじゃないんじゃないかなあ」
夜雲さんはしゃがんで、わたしに目線を合わせる。
「天気の神さまになれば、当然これまでの生活はがらりと変わる。でもそれって、じぶんを変えられるチャンスなんじゃないかな? 空ちゃん、たまに話してくれるよね。もっと、ちがうじぶんになりたいときがある。莉子ちゃんみたいに、テキパキした子になりたいって」
「それは……そうだけど」
「天気の神さまたちとの出会いは、じぶんを変えるきっかけになるかもしれないよ」
そうかなあ? でも、夜雲さんに言われると、そんなふうにも思えてくる。
「ん~、ん~。いいこともあるなら、いいけど……」
「じゃあ、決まりだね。空ちゃんなら心配ないよ。作戦を話すね」
夜雲さんの話を、ハレくんたちはしんけんに聞く。特訓のこと、本気なんだ。
ごくっと、つばを飲みこむ。
わたしの生活、これからどうなっちゃうんだろう?
第3回へつづく