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大人気!「お天気係におねがい! 運動会を晴れにせよ!」ためし読み連載 第2回

「や、夜雲さん! いつからそこに?」

「雨がふって、もどってきたんだ。空ちゃんこそ、どうしてここに? その子たちは……?」

 首をかしげて、とまどっている。



 この状況はごまかせないよ~。もう、正直に言うしか……。

「あ、あのね。信じられないかもだけど、この男の子たちは天気の神さまで……」

「天気の神さまだって? じゃあ、もしかして――」

 夜雲さんは、目を見開く。迫るようにハレくんに近づいて、まっ先に左の手のひらを見た。

「やっぱり! 神さまの印がある。それに、とても神さまとは思えない子どもの姿……。本に書いてある言い伝えは、ぜんぶほんとうだったんだ」

 夜雲さんは、すっかり信じて、感心すらしている。

 ハレくんが、パッと手をふりはらう。

「もう十分だろっ。分かったなら、はなせ」

「あ、ごめん。まさか本物に会えると思わなくて……。でも、どうしてこうなったの?」

「それがね……」

 これまで起こったことを、ぜーんぶ話した。

 夜雲さんはおどろきながらも、うんうんってちゃんと聞いてくれる。

「――なるほどね。特訓のために、空ちゃんといっしょに学校に通いたいと……。それなら、ぼくにいい作戦があるよ」

「ええっ、夜雲さん⁈」

 こまった顔になるわたし。一方、お天気の神さまたちの顔はパッと明るくなる。

「作戦ってなんだ? はやく教えてくれ」

「うん。あのね――」

「まってまって! わたしは賛成してないよっ」

 間に飛びこんで、あわてて止める。

「神さまたちと学校なんて……ぜったい、たいへんなことになる!」

「まあまあ。これはぼくの考えだけど、悪いことばっかりじゃないんじゃないかなあ」

 夜雲さんはしゃがんで、わたしに目線を合わせる。

「天気の神さまになれば、当然これまでの生活はがらりと変わる。でもそれって、じぶんを変えられるチャンスなんじゃないかな? 空ちゃん、たまに話してくれるよね。もっと、ちがうじぶんになりたいときがある。莉子ちゃんみたいに、テキパキした子になりたいって」

「それは……そうだけど」

「天気の神さまたちとの出会いは、じぶんを変えるきっかけになるかもしれないよ」

 そうかなあ? でも、夜雲さんに言われると、そんなふうにも思えてくる。

「ん~、ん~。いいこともあるなら、いいけど……」

「じゃあ、決まりだね。空ちゃんなら心配ないよ。作戦を話すね」

 夜雲さんの話を、ハレくんたちはしんけんに聞く。特訓のこと、本気なんだ。

 ごくっと、つばを飲みこむ。

 わたしの生活、これからどうなっちゃうんだろう?


第3回へつづく


書籍情報


作: あさつじ みか 絵: しそこんぶ

定価
858円(本体780円+税)
発売日
サイズ
新書判
ISBN
9784046323736

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