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動物園の飼育員さんに聞きました!『野生動物と暮らしてみたら』連載第3回


動物と一緒に暮らしてみたい…と動物好きなら一度は夢見る世界! でも、実際はどんなことが起きているのか、動物たちのもっとも身近な存在である飼育員さんたちにお話しを伺いました。ご自身も大の動物好きという人気イラストレーター・伊藤ハムスターさんの4コママンガもお楽しみください!
第3回目は「ヒョウ」について、広島県の福山市立動物園の飼育員、菅里美さん(飼育員歴14年)に教えていただきました。




 

 


Q:飼育していて困ったこと、大変なことはどんなことですか?

絶食日を設けていますが、その日はなかなか寝室に戻ってこない(エサがないことがニオイなどでバレている?)。直接さわっての健康チェック(触診や聴診など)が簡単にはできません。


Q:どのようなことに気を付けて飼育していますか?

脱走させないように、間違って同じ部屋に入ってしまわないように…。抜け毛シーズンに毛玉づまりにならないように気を付けています。当園のアムールヒョウは寒い地方にすむヒョウのため、夏場の温度管理にも注意しています。


Q:うれしいのはどんなときですか?

繁殖が成功したとき(当時、自分が担当ではありませんでしたが、うれしかったです)。トレーニングをしたことにより、無麻酔で採血できるようになったとき。


Q:どれくらい懐きますか?

懐くと言っていいか分かりませんが、飼育員のことは覚えてくれていて、私服で行っても気づいてくれます。また、飼育員によって態度を変えたりもします。遊びの一種かと思いますが、ガラス越しに飼育員を追いかけてきたり、パンチしたりもします。


Q:どれくらい賢いですか?

「台の上でじっとしていたらお肉をもらえる」というトレーニングをして覚えてくれ、それによって、無麻酔で採血や爪切りができるにようになりました。


Q:家で一緒に暮らすとしたら...どんなことが起きそうですか?

命の危険があるかも? かむ力も、引っ搔く力も強いので、人も家もボロボロになると思います。吠え声が遠くまで響くので、近所の人から怒られそう。


Q:印象的だったエピソードを教えてください。

食に好みがある?
1頭レバーが苦手な個体がいて、かたくなに残し続けましたが、こちらも諦めずに出し続けたところ、最近では食べてくれるようになりました。

木登りが得意
2階の高さまで伸びている木の上に、肉を置いたところ、軽々と登ってゲットしていました。

日向ぼっこ&高いところで昼寝が好き
日のあたる丸太の上(すごく高い位置)で昼寝をしているけれど、落ちることがないので、さすがヒョウだなと思います。

 

福山市立動物園

広島県の東部、JR福山駅から北西15kmの位置にあり、緑の木々など四季折々の自然豊かな環境のもと、レクリエーションの場として、また動物たちとのふれあいや生き生きと生活する動物たちを間近で観察することを通して豊かな情操を養う社会教育施設として多くの方々に親しまれています。

福山市立動物園HP
〒720-1264
広島県福山市芦田町福田276番地の1
TEL:084-958-3200


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寄稿:中村 倫也 監修:小菅 正夫 イラスト・マンガ:伊藤ハムスター イラスト:服部 雅人

定価
1,540円(本体1,400円+税)
発売日
サイズ
A5判
ISBN
9784041140413

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©野生動物と暮らしてみたら展


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