
『角川の集める図鑑GET!』から新しい図鑑『あそべる算数』が2024年7月10日に登場します。前回は、監修の川島慶先生との誌面づくりについてお届けしました。今回は図鑑に欠かせない、「イラスト」を手掛けたイラストレーターさんにお話を伺います。
算数をいっしょに楽しむキャラクターづくり
この図鑑には、「かたっち」と「スージー」というキャラクターが登場し、一緒に考えたりヒントをくれたりします。
実はこの2人、角川の集める図鑑GET!編集部のXアカウント(@ZUKAN_GET)にて、名前を募集していました。みなさんから素敵な案をたくさんいただき、それらを参考にして名前をつけました。

「かたっち」と「スージー」のキャラクターデザイン担当は、サタケシュンスケさんです。
2人のキャラクターがどのようにつくられたのか、制作の裏話を伺いました。
◆サタケシュンスケさんより
それぞれの体は「かたち」と「かず」のモチーフの組み合わせでできており、それがひと目見ただけですぐに伝わるよう、シンプルな仕上がりを心がけました。
コンビのキャラクターなのでそれぞれのシルエットに違いをつけたいと思い、丸くしたり細くしたり、また動きやポーズにも個性が出るよう考えています。
じつははじめの頃には3つの案がありました。中にはコンビではなくチームにするアイデアもあったり。
この時描いたA案が、その後の完成デザインへとつながっています。

今回、いろいろなポーズや表情を数パターンずつつくりました。
かたっちは「頑張りすぎてちょっと疲れちゃったなー」という様子、スージーは真剣に何かを考えている様子から、それぞれの性格が感じられるので、この2つがお気に入りのポーズと表情です。

かたっちとスージーのかわいらしい姿は、図鑑の中でたくさん見られます。2人と一緒なら、算数がもっと楽しくなりそう!
サタケシュンスケさんには、「数のポイント」での一部イラストや、章扉のイラストも担当していただいています。章扉には「形をさがそう!」などの仕掛けがあるので、ぜひ挑戦してみてください。

子どもが親しみやすい楽しい誌面に!
誌面のメインイラストは、なかさこかずひこ!さん、池田蔵人さんに手掛けていただきました。
今回のイラスト制作のポイントについてお話を伺いました。
◆なかさこかずひこ!さんより
「算数」がテーマということだったので、難しく見えないよう、やさしく楽しいイラストにすることを心がけました。
どのシーンも大切に描きましたが、特に細かい部分が気に入っています。草原のページでは湖に鳥がいたり、乗り物工場のページにはバケツが置いてあったりするんです。ぜひ細部にも注目していただけたら嬉しいです。


なかさこかずひこ!さんのイラストは、写真と組み合わせてデザインを組んでいるページが多いのですが、親しみやすいイラストとリアルな写真の相性がばっちり! 見ているだけでワクワクするページができあがりました。
◆池田蔵人さんより
もっとも大切にしたのは「わかりやすさ」です。どういう場面なのかがしっかり伝わることを意識しました。また、子どものかわいらしい表情を描くことや、服装を今風のおしゃれな色使いにすることにもこだわりました。
お気に入りのカットは、パスカルやピタゴラスなど昔の数学者のキャラクターです。想像を膨らませて描くのが楽しかったです。


たくさんの子どもたちが描かれている場面をよく見ると、それぞれ異なるかわいらしい服を着ています。そこにも池田蔵人さんのこだわりが! コラムページでも素敵なイラストをたくさん描いていただいているので、ぜひご注目ください。
難しく捉えられがちな算数を「楽しい!」と感じてもらうため、この図鑑にとって、イラストはとても重要な要素の一つでした。イラストレーターさんみなさんのお力のおかげで、小さなお子さんにも親しんでもらえる楽しい図鑑になりました。
算数が好きになる図鑑『あそべる算数』、ぜひ手に取っていただけたら嬉しいです。