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「あれがチーターなら木に登ってこないはず…」
君はチーターが木に登るのが不得意なことを知っていた。まよってはいられない! 君たちはすばやく太い木の根元まで走り、よじ登った。途中下を見ると、野生のハンターはあきらめきれないように木の根元を行ったり来たりしている。しかし登ってくる気配はない。やはりチーターだったようだ。
「できるだけ高く登るんだ! …あれっ!?」
先に木にしがみついたターゼンのおしりに君の頭がぶつかって止まった。
「ぐっ…いる、ねてる!」
木の上に先客がいるようだ…こっちがヒョウだ! チーターとは逆にヒョウは木登りが得意で、木の上につかまえた獲物を運んで食べるほどだ。運がいいことにおなかいっぱい食べて寝ているようだから、今のところおそわれる心配はなさそうだけど、これではこれ以上木に登れそうにない。