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【スペシャル連載】第8回 「話を聴いてくれる大人の存在が必要」――東日本大震災をかんがえる本『世界はとつぜん変わってしまう?』


これまで「あたりまえ」だと思っていた毎日は、ある日とつぜんなくなってしまうかもしれない? それはたとえば、災害によってかもしれませんし、別の理由によってかもしれません。
十一年前にここ・日本で起こったとても大きな地震、東日本大震災を知ることで、あなたも「世界がとつぜん変わってしまう」かもしれないことについて、ちょっとかんがえてみませんか?

第2期は、子どもたちからの電話相談を受ける活動をしている、チャイルドラインみやぎ代表理事・小林純子さんに質問をした内容を一部抜粋の形で紹介します。
「話を聴いてくれる大人の存在が必要」というのは、どういうことでしょうか。さっそく話を聞いてみましょう。


 

Q.話を聴いてくれる大人の存在が必要なのですか?

A.クラスにつらそうな子がいるんだけど……と、電話をかけてくる子がいます。いじめられているみたいだけど、何もしてあげられないとか。かわいそうだけど、どうしたらいいだろう、と。
 そんなときは、その子が抱えている重い「荷物」をかわりに持ってあげるという気持ちで「あなたが無理をしなくてもいいんだよ」「あなたがその子に関心を持ってあげていることを伝えるだけでもいいんじゃないかな」と話すこともあります。


 

Q.そんな小さなことでもいいんですね。

A.中には「つらそうな子に声をかけたら、毎日悩みをきかされるようになって、それがつらくなっちゃった」と、電話をかけてくる子もいます。たしかに、毎日毎日、その子の家族の悩みや学校での悩みを聴きつづけるのは、大人だってなかなかたいへんなことです。
 そんなふうになったら、子どもだけで解決するのはとっても難しい。わかってくれそうな大人の力を借りることを考えてもらいます。
 あまりに深い悩みや苦しみは、受け止める方もしんどい。だから、誰か周りの大人に相談してほしいです。

この回答をしてくれたのは…

小林純子さん
特定非営利活動法人チャイルドラインみやぎの代表理事をつとめています。書籍では、実際に小林さんたちが見聞きした避難所の様子、「遊び場」設置の経緯、チャイルドラインにかかってきた電話の内容について話をきいています。


明日から3期がスタート! 子どもの貧困について研究をつづけている阿部彩さんから伺った話を抜粋して掲載します。

本の中ではさらにくわしく

実際にチャイルドラインにはどんな電話相談がかかってきたのか、震災後の避難所での生活はどのような様子だったのか、くわしくは『世界はとつぜん変わってしまう?』第二章で取り上げています。


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