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これまで「あたりまえ」だと思っていた毎日は、ある日とつぜんなくなってしまうかもしれない? それはたとえば、災害によってかもしれませんし、別の理由によってかもしれません。
十一年前にここ・日本で起こったとても大きな地震、東日本大震災を知ることで、あなたも「世界がとつぜん変わってしまう」かもしれないことについて、ちょっとかんがえてみませんか?
第2期は、子どもたちからの電話相談を受ける活動をしている、チャイルドラインみやぎ代表理事・小林純子さんに質問をした内容を一部抜粋の形で紹介します。
いま現在、コロナ禍ではどのような電話がかかってくるのでしょうか? さっそく話を聞いてみましょう。
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Q.今はコロナに関する相談が多いのですか?
A.コロナは日本全体の問題ですから、コロナに関する内容は増えました。「急に休みになっちゃったよ」「卒業式がなくなったよ」と言う子もいます。「みんなに会えない」「家にいるのがつらい」「親も家にいてイライラしてるからイヤだ」などという声が多くなってきています。
Q.やっぱり、悩みの相談が多いのですか?
A.私たちは電話を受けた後、子どもたちがどういう気持ちでかけてきたか、一番話したいと思ったことは何だったかなど、電話を受けた人が感じたことを個人が特定できない状態で記録しています。2021年、宮城県の子どもたちの中で多くなったのが「疲れ」です。
一年前からコロナが流行って、先生から「お友だちと話しちゃいけない。距離をとらないといけない」と言われたら、一生懸命守る。でもまじめに取り組み過ぎて、疲れてしまう。子どもは「言われたことを守ろう」という気持ちがとても強いです。
コロナの影響で仕事を失うなど深刻な状況にいる大人がとても多くなりました。大人は自分たちのことでせいいっぱい。だから、子どもたちは大人に心配をかけてはいけないと、自分がつらかったとしても、その気持ちをぐっとこらえています。
Q.大人も子どもも、大変なので疲れてしまうのですね。
A.たいへんな状況の中、大人の役割をしなければいけない「ヤングケアラー」と呼ばれる子も増えています。大人に相談できなかったり、大人の役割をしなければならなかったり、疲れてしまうのか。あるいは親に気をつかいすぎて疲れてしまうのか……。それって10年前の(※注:取材当時)震災直後とよく似ている状況だなあと思っています。
この回答をしてくれたのは…
小林純子さん
特定非営利活動法人チャイルドラインみやぎの代表理事をつとめています。書籍では、実際に小林さんたちが見聞きした避難所の様子、「遊び場」設置の経緯、チャイルドラインにかかってきた電話の内容について話をきいています。
明日は話をきいてもらうこと、というのにどのような効果があるのかについてさらに話を伺います。
本の中ではさらにくわしく
実際にチャイルドラインにはどんな電話相談がかかってきたのか、震災後の避難所での生活はどのような様子だったのか、くわしくは『世界はとつぜん変わってしまう?』第二章で取り上げています。
文:百瀬 しのぶ 絵:なみごん
- 【定価】
- 814円(本体740円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】
- 新書判
- 【ISBN】
- 9784046320841