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「子どもの権利」を知ろう 『子どもの権利』第3回


2023年4月にこども家庭庁が発足し、こども基本法が施行されるなど、「子どもの権利」がいま大きな注目を集めています。
「子どもの権利条約」の条文の内容をイラスト入りでわかりやすく解説すると同時に、困ったときの相談窓口情報や、SDGsとの関係、子どもの権利のための様々な取り組みやデータなども紹介した、小学生から学んで使える「子どもの権利」の入門書をヨメルバで紹介します。


これまでの連載はこちらから!
 

子どもたちの「あたりまえ」を守ろう!



子どもの権利条約に書かれた権利には、どのようなものがあるでしょうか。
その“中身”を見ていきましょう。

 

子どもにとって良いことを最優先に考えよう

子どもにかかわるすべてのことは、大人の都合で勝手に決めてはいけません。
大切なのは、どんなことであっても、「子どもにとって最善の利益は何か」をいちばん先に考えることです。



子どもの権利の主役は、子どもたち一人ひとりです。それにもかかわらず、子どもにかかわる法律や制度、家庭や学校の決まり事が、大人の勝手な都合で決められていたとしたらおかしいですよね? 
そこで第3条では、子どもにとって関係あるすべてのことは、「子どもの最善の利益」を優先することが定められています。つまり、何が子どもにとってもっとも良いことかを、いちばん先に考えなければならないということです。これは条約の4原則の一つです。
お父さんやお母さんが「お前のためだ」「あなたのためよ」などと言うとき、たとえ自分の子どもの幸せを願っていたとしても、それは「大人の都合」だったり、子どものために良いことをしている“つもり”になっているだけかもしれません。
大切なのは、大人が勝手に決めつけて子どもに押しつけるのではなく、子どもがしたいこと、願っていることをきちんと聴き、「子どもにとっていちばん良いことは何か」というものさしで考えることです。

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