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2023年4月にこども家庭庁が発足し、こども基本法が施行されるなど、「子どもの権利」がいま大きな注目を集めています。
「子どもの権利条約」の条文の内容をイラスト入りでわかりやすく解説すると同時に、困ったときの相談窓口情報や、SDGsとの関係、子どもの権利のための様々な取り組みやデータなども紹介した、小学生から学んで使える「子どもの権利」の入門書をヨメルバで紹介します。
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「子どもの権利」を生かすために
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あなたは子どもの権利の「主役」です。
たとえ小さな一歩でも、社会は変わります。
権利を実現させるためにできることはたくさんある
あなたの権利は守られているでしょうか? あなたのまわりや、海外の国々に、権利を侵害されて悲しい思いをしている子どもたちはいないでしょうか? 子どもの権利条約がつくられてから30年以上たちますが、いまも守られていない権利はたくさんあります。
子どもの権利を実現する責任や義務は、世界の国々、そして大人たちにあります。では、その権利を実現するために子どもができることはないのでしょうか。
そんなことはありません。あなたは社会を構成するメンバーであるとともに、子どもの権利の「主役」だからです。権利を実現するために、あなたができることはたくさんあります。
小さな一歩が社会を変えるきっかけに
まずは子どもの権利条約を、想像力をふくらませながら読むことです。そのうえで、友達や家族と意見を出し合えば、偏見がなくなったり、新しい考えが芽生えたりすることがあります。
もう一つ大切なのは、自分の生活に結びつけて理解する、ということです。「自分のまわりで守られていない権利はどれか」「なぜ守られていないと思ったのか」「どうしたらその権利が守られるようになるか」を考えることで、子どもの権利をより身近にとらえることができます。
この章で紹介するのは、あなたができることの〝ほんの一部〟にすぎません。しかし、最初は小さな一歩にすぎなくても、いずれあなた自身や、社会を変える大きな力になるかもしれません。