人気大ばくはつ!つばさ文庫の新シリーズ2巻めが1月7日(水)に発売予定! ひとあし先にためし読みしちゃおう☆ 超~優柔不断で自分になかなか自信がもてない5年生の女の子、天川空がある日突然、天気をあやつるチカラを手にいれた!? 天気の神さまの代わりに、お天気神社にきた天気の願いを叶えるしごとをはじめたけど――肝心の願い事を聞き逃しちゃった! 明日からの林間学校、このままだと神さま失格で地獄行き!?(公開期限:2026年3月31日(火)23:59まで)
6★ケンカの渋滞
バスは無事に、目的地に到着した。
みんなとお泊まりする施設は、大きくて、白くて、丸い窓がいっぱいついた、まるで船みたいな建物だった。中には、食堂や二段ベッドがならぶ宿泊部屋、体育館、室内プールまである。屋上には、天体観測ができる大きな望遠鏡が何台も設置してあった。
外にはグラウンドやテニスコート、少しはなれたところに、自然公園や動物ふれあい広場、キャンプ場もあって、もうとにかく広い!
そして、施設の裏には、莉子ちゃんの言うとおり、森にかこまれた湖が広がっていた。
宿泊部屋の窓からでも、太陽の光で水面がきらきらしているのが見えた。
「あれ、空。どこ行くの? さいしょの活動が始まるまで、まだ時間あるけど」
「ハレくんたちの忘れ物を、夜雲さんからあずかってて……。届けに行ってくるね」
そう言って部屋を抜け出して、談話室に向かった。ライくんが、その部屋で集まって話をしようって。
「ごめん、おそくなって」
談話室に入ると、四人はもう輪になっていた。
「よし。これで、全員そろったな。それでライ、話ってなんだよ」
「もちろん、依頼人さがしのことだ。バスの中では見つけられなかったが、これからの活動の間に、かならず見つけるんだ」
いつものライくんらしく、冷静に指示を出す。
「ノートの候補者たちがちがっていたことを考えると、俺が知らない情報や、急な理由があるのかもしれない。だからこれからは、まだ聞いていない児童全員に確認をするんだ」
「全員? それは、けっこうたいへんかも……」
「林間学校での活動はほとんど野外で、自由にあちこち動ける。バスの中よりも、聞き回りやすいはずだ」
さいしょの活動はなんだっけ?
ポケットに入れてある、林間学校のしおりをひらく。
「あっ。今から始まる活動は、クイズ・スタンプラリーだね」
「すたんぷらりー? なにするんだよ」
「班のみんなとコースを回りながら、カードにスタンプを押してもらって集めるの」
説明すると、ハレくんの目がいきいきしはじめる。
「それ、ぜんぶのスタンプを集めたら、ほうびとかもらえるのか?」
「ほ、ほうび? 景品とかってこと? う~ん、あるのかなあ」
「ハレ。そもそも、クイズに正解しないと、スタンプは押してもらえないんだよ」
アメくんが冷静に言う。
「まあ、ぼくも、クイズはやったことないけど。でも、いろんなことを知れる、いい機会だよね」
「わたしも、けっこうたのしみにしてた活動なんだよね。ねえ、フウくんは……」
となりにいるフウくんにも、声をかける。
だけどフウくんは、つまらなそうに、足元を見つめてるだけ。
「フウくん。だいじょうぶ?」
「へっ、なにが? ぜんぜん、だいじょうぶだよ~」
明るくふるまってるけど、元気がないのバレバレ。
さらに言葉をかけようとしたら、ライくんが大きく咳払いした。
「みんな、活動をがんばるのもいいが、依頼人を見つけることが一番だいじだ。じぶんのクラスの児童を中心に、調べるんだ」
「ああ、分かってる。ぜったい、見つけてやるぜ! んじゃ、さっそく――」
「まて、まだ話は終わっていない。もうひとつ、だいじな話がある」