人気大ばくはつ!つばさ文庫の新シリーズ2巻めが1月7日(水)に発売予定! ひとあし先にためし読みしちゃおう☆ 超~優柔不断で自分になかなか自信がもてない5年生の女の子、天川空がある日突然、天気をあやつるチカラを手にいれた!? 天気の神さまの代わりに、お天気神社にきた天気の願いを叶えるしごとをはじめたけど――肝心の願い事を聞き逃しちゃった! 明日からの林間学校、このままだと神さま失格で地獄行き!?(公開期限:2026年3月31日(火)23:59まで)
3★届かなかった手紙
「スー、ハー……」
おばあちゃんの部屋の、ふすまの前で深呼吸する。
この部屋に入るのはすごく久しぶりで、ちょっと緊張するんだよね。
「おばあちゃん、入るね」
そっとふすまを開けて、電気をつける。中を見たとたん、おばあちゃんとの思い出が頭の中でよみがえった。
お菓子を食べながら、いろんな話をしたこと。クリスマスには、小さな木にいっしょにかざりつけをしたこと。おひなさまのかざり方を教えてもらったこと。
でも今は、段ボール箱がいくつか置いてあるだけで、すごくがらーんとしている。もう、おばあちゃんはいないんだって見せつけられているみたいで、またかなしくなる……。
「暗くなっちゃだめだめっ」
わたしは今、お天気の神さまなんだから。それに、おばあちゃんの代わりに、ハレくんたちがいっしょにいてくれる。
はやく、軍手を見つけなくちゃ。端っこの段ボールから順番に開けて、中をさがす。
三番目の箱の底に、袋に入ったままの新品の軍手が見つかった。
「よかった、みんなの分ありそう……ん? これは?」
袋を持ち上げたら、白い封筒が下敷きになっていた。とり出して見てみると、封筒のまん中に、『空へ』って書いてある。
おばあちゃんの字だ! じゃあこれは、わたしへの手紙?
いそいで、封筒を開ける。中には、一枚の便せんが入っていた。
『 空が、病院に来てくれない理由は分かっているよ。おばあちゃんに、心配をかけたくないんだよね。空の、そういうやさしいところが、おばあちゃんは大好きだし、自慢です。 』
この手紙、わたしがさいごに受けとった手紙のあとに、書いたんだ。
会いに行けなかった理由、おばあちゃんは分かってくれてたんだね……。
温かい気持ちになる。でも次の一文に、むねがドキッとしかけた。
『 さて、これから話すのは、天気の神さまについてだよ。 』
会って話したいことって、ハレくんたちのことだったんだ!
いったい、なんの話なんだろう? むねに手を当てながら、読みすすめる。
『 天気の神さまは、ほんとうにすごい力を持っている。その力で、わたしたちをよろこばせてくれたり、守ってくれたりしている。
だけどね、とてもあぶない存在でもあるんだ。
空に、ひみつにしていたことがある。じつは、むかし…… 』
あれ? 次の便せんが見当たらないよ。つづきが読みたいのに!
お天気の神さまがあぶないって、どういうこと? 悪天蝶があぶないのは分かるけど。
ひみつって? むかし、なにがあったの?
それにこの手紙、どうしてここにあるの? なんで、わたしに届かなかったんだろう……。
「「「「あーーーーー!」」」」
なに⁈ ハレくんたちの声が聞こえたけど……まさか、トラブル?
わたしは、手紙をポケットに入れる。そしてすぐ、みんながいる部屋に向かった。