学校でも、塾でも教えてくれない「スマートフォン(スマホ)・インターネット(ネット)」のカッコいい使い方とは? スマホやネット、ぼんやり眺めているだけだと、ビックリするようなことも起きてしまうかも!? 情報社会にこれから出ていくみんなが読んでおきたい最強の教科書。
第4回目は「ギモン3 大人だってずっと見ているスマホ。みんな、いったい「何」を見てる?」を試し読み!
※本連載は『スマホを見てただけなのに! 13歳から知っておきたい情報社会のかしこい生き抜き方』から一部抜粋して構成された記事です。
みんな、いったい「何」を見てる?
スマホをもったら、私たちはどんなアプリをダウンロードして、どんなサイトを見たらいいでしょうか。ゲームはどうやって選ぶ? マンガは見てもいいの?
……そもそも、大人だってみんな、スマホをずっと見てるじゃないですか。
大人も子どもも、みんなスマホで「何」を見ているのでしょうか?
“食べたもの”で、あなたも私もできている
「あなたは、あなたが食べたものでできている」──これは、栄養学の世界で有名な言葉です。親は、子どもを「残さず食べられてえらいね」とほめたり、「甘いものばかり食べていたらダメ」と口酸っぱく言い続けたりしますが、その理由はここにあります。人は何を食べるかで、健康的になったり、あるいは背が伸びたり、痩せたり太ったり、どんな見た目の人になれるかが、だいたい決まってくるからです。
でも現代の私たちにとっては、こう言い換えるべきかもしれません。
「あなたは、スマホから“摂取した情報”でできている」
スマホで見たもの、聞いたもの、読んだもの、そして遊んだゲーム──そのすべてが、私たちの考えや感情に影響を与えます。私たち人間の中身は、スマホからどんな情報を摂取しているかによって決まってくると言っても、少しもおかしくないのです。
スマホで見てはいけないものってあるの?
だからこそ、「情報は食べ物のようなもの」という考え方が、私たちがスマホをうまく扱うために、大きなヒントになります。
たとえば、「少しお腹の調子が悪いな」というときには、消化のいいものを食べる。「明日は部活の試合だ」というときには、体が元気になるものを食べて、早めに寝る。そんな感じで、私たちは毎日当たり前のように、「いまの自分に合う食べもの」を選んで食べています。
それと同じように、落ち込んでいるときに、もっと不安になる動画やコメントを“食べ”続けたら、心がさらにしんどくなる。集中したいときに、短い刺激ばかりの動画を次々“食べ”ていたら、頭が散らかってしまう。
大事なのは、いつでも同じ情報を食べることではなく、「いまの自分に合う情報」を、自分で選ぶことです。
スマホから大量の情報が押し寄せてくる中で、自分が「今日は、これが食べたい」「これを食べておいた方がいいかな」と思える情報を選びとる。もしくは、「ちょっとこってりしたものは食べたくないな」と思ったら、その日はショート動画をやめておく。そんな感じで、食べ物と同じように、スマホで何を見るかを自分の意思で考えることが、とても重要なんです。
では、ゲームはやってもいいでしょうか? マンガは? ショートドラマは?
人によって、ゲームやマンガに対して、いろんな意見があるかもしれませんが、誰かに迷惑をかけず、自分のからだに有害でなければ、何をしたって自由です。
食べ物にたとえるなら、野菜しか食べない「ビーガン」と呼ばれる人たちでも、逆に栄養がかたよって病気になってしまうことがあると言います。
ゲームをしようがマンガを読もうが、好きなだけ、好きなことをしてください。でも1つだけ注意してほしいことがあります。それは、スマホの中には実に多くの“ワナ”がしかけられているということです。何も考えず、長い時間ダラダラとさわり続けてしまったら……これらのワナに、引っかかりやすくなってしまうかもしれません。
やってしまいがちな「なんとなく、ダラダラと」
そもそもスマホの中に流れてくる情報って、人それぞれまったく違う、ということを知っていますか? インスタグラムに出てくる投稿、ユーチューブにおすすめ表示されるチャンネルは、自分と他の人とではぜんぜん違うんです。
どうしてかというと、それはスマホが、「あなた」というたった1人にたくさん使ってもらえるように、あなた好みの情報ばかりが表示されるよう、カスタマイズしているからです。スマホはあなたがどんなアクションをとっているかをデータ化して、その行動パターンを「計算」するのがとても得意。だからこそ、あなたがついタップしてしまうような動画や記事、広告が、あなたのスクリーンにだけ、よく出てくるようになるわけです。
これが、もっとも強力で、恐ろしいワナと言えるかもしれません。
何も考えず、長い時間ダラダラとスマホをさわり続けてしまったら、いったいどんなひどいことが起きてしまうのかというと……それはこの本の中で、たくさん紹介していきますので、お楽しみに!?
みんなのスマホの画面には、それぞれまったく違うものが映っています。その人の好きなものや、興味のあるものが自動で選ばれ、それをなんとなく、ダラダラと見てしまっている人が、ほとんどではないでしょうか。現代人の多くが、まんまとスマホの“ワナ”にはまっている状態と言えるかもしれません。
スマホの中は、あなたの好みのものばかりがおすすめされる、食べ放題のお店のようなもの!? ぼーっとしていたら、食べ過ぎてお腹を壊すかもしれないし、お腹まわりがふくらんで、お気に入りの服が着られなくなってしまったら……もう最悪だ!!!?
◆第5回目「ギモン4 好きなものだけ見て、楽しんでます。それで幸せだから問題ないですよね?」へつづく(4月30日公開予定)
【著者プロフィール】
鈴木雄也(すずきゆうや)
1989年生まれ。岐阜県出身。情報的健康プロジェクトメンバー兼慶應義塾大学 X Dignityセンター連携所員。横浜国立大学卒業後、地方テレビ局の報道記者や営業担当として約10年間にわたり取材・制作・営業などに従事。その後、外資系ウェブメディア、新聞社と、メディア業界の現場を横断的に経験。2022年より情報社会とリテラシーに関する研究・発信をライフワークとし、「情報的健康プロジェクト」に参画。慶應義塾大学法科大学院・山本龍彦教授らとともに共同提言を執筆。Podcast、noteなどで情報社会における“情報的健康”の重要性について発信している。