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角川の集める図鑑GET!は、2021年5月に刊行された新しい学習図鑑シリーズです。
これまでに刊行されてきたラインナップ(動物、昆虫、恐竜、危険生物、人体、魚、星と星座、は虫類・両生類、絶滅動物、深海)に続き、ついに今年11月15日、シリーズ第11巻目となる最新刊『GET!宇宙』が発売されます!! 今回は図鑑制作の「ちょっと大変な!?」裏側をご紹介します!
●企画:「まったく新しい宇宙図鑑」のアイデアを考える!
新しい図鑑を作るとき、一番はじめにすることはなんだと思いますか? 3年以上の時間がかかる図鑑の制作ですが、その第一歩は「どんなところが新しい図鑑にするか」を考えることなんです。
そこで、総監修の小久保英一郎先生(国立天文台科学研究部教授)を中心に、編集プロダクション・KANADELの皆さんと図鑑編集部で、これまでの宇宙図鑑にない「もう一工夫」をどう加えるか、徹底的に話しあって構想を練ります。
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↑国立天文台で打ち合わせをします。
●構成:1冊まるごと巨大な「宇宙地図」にする!?
アイデアの決め手になったのは、小久保先生が昔読んでとても印象に残っていたという科学絵本、『パワーズ オブ テン』でした。
この本は、ピクニック中の人を上から見た写真からはじまって、ページをめくるごとにどんどんカメラが遠ざかり、空を越えて地球が見え、太陽系が見え、やがて銀河系やその先の宇宙が見えてくる…、というおもしろいつくりになっています。
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↑世界的に有名な建築デザイナー・イームズ夫妻による絵本『パワーズ オブ テン』(日経サイエンス)
『GET!宇宙』もこのように、地球からはじまって、月、太陽系、銀河系、宇宙の果てへと“地球からの距離別”に天体を並べ、読み進めるだけで「宇宙を旅するような気持ち」になれる図鑑にしよう! ということで、「もう一工夫」は決まりました。
そうして出来上がったのがこの「宇宙地図」です。
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↑とても長ーい宇宙地図ページ。完成間近で、本の形になる直前の紙面(ゲラ)です。
観音ページ(本の中心をパカッと開いて広がる大きいページ)いっぱいに、地球から宇宙の果てまで、図鑑に登場する天体や人工衛星、宇宙望遠鏡が距離ごとに並んでいます。
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↑天体が図鑑のどのページで紹介されているかも案内しています。
図鑑のはじめにあるこの観音ページがもくじ代わりのようになっていて、その先は宇宙地図通り、ページをめくるごとに遠くへ旅する構成になっています。図鑑が一冊まるごと「大きな宇宙地図」なんですね。
●制作:イラストやデザインは魔法のよう
さて、構成が固まったら、それぞれの誌面の内容を考えていきます。
特集一つ一つにも、新しくてわかりやすい工夫をチームで模索します。たとえば世界中のロケットを一挙に紹介するこのページ。
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↑鉛筆書きのラフでレイアウトの設計図を作っていくと……。
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↑イラストレーターさんとデザイナーさんの力が加わり、こんなにすてきなページに!
こうして誌面が出来上がっていくと、はやく読者の皆さんに届けたい! という気持ちが強くなってきますね。そうして本文が揃ってきたら、いよいよ図鑑の「顔」になる表紙のデザインを決定します!
これがまたしても難問です。膨大な宇宙の写真たちとにらめっこしていると、どの写真も美しく、表紙にしたくなってしまいます。みなさんが宇宙図鑑を作るとしたら、表紙のまんなかに何をレイアウトしますか?
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表紙候補の一部。ほかにも火星探査機バージョンや、アンドロメダ銀河バージョンなどがありました。
●完成:ついに表紙を決定!
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「お~い!宇宙の世界はおもしろいよ~!」と、呼びかけてくるような「宇宙飛行士」がメインの表紙に決定しました!
宇宙の世界はとても広く奥深く、最終的に天文学者の先生だけでなく、宇宙飛行士の野口聡一さんや、深海の研究者である渋谷岳造先生など、たくさんの分野から総勢10名超の先生方にご監修いただくことになりました。さらにデザイナー、イラストレーター、写真家、編集者と、たくさんの人が力をあわせて作ったこの図鑑。その過程で一番よく耳にしたのは「やっぱり宇宙っておもしろいね」という言葉でした。
作っている大人たちがそう思うのだから、きっとこれから宇宙に出合う子どもの皆さんにとっても、夢中が見つかる図鑑になっているはず。
ぜひ本屋さんやWEBストアで、「お~い」と手をふる宇宙飛行士を探してみてくださいね。
●『GET!宇宙』予約受付中!
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