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夏休みや秋の行楽シーズン、動物園に訪れるご家族連れは多いですよね。
でも、「動物の観察のしかた」「動物園の楽しみかた」をきちんと伝えられる大人は、実はあまりいないのではないでしょうか。
せっかくの貴重な機会、ただ動物園で漫然と過ごすのはもったいない!
動物園に行く前に読むことで、「深い学びの体験」「対話型の観察」へとつなげる絵本『あてっこ どうぶつずかん だれ』が、2023年7月に発売となりました。
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作者は元・旭山動物園の飼育係で、『あらしのよるに』『どうぶつえんガイド』『シートン動物記』など、動物にまつわる様々な児童書を世に送り出してきたあべ弘士さん。KADOKAWAで初となるこの絵本は、数あるスケッチの中から偶然生まれました。
この記事では『あてっこ どうぶつずかん だれ』のはじまりを、みなさんに知ってもらいたいと思います。
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はじまりは「絵をなぞるワークブック」のアイディア
北海道・旭川市在住のあべさんが、ワークショップなどで本州を訪れる際に打ち合わせを重ね、様々なラフスケッチを見せていただきました。
何回目かの会合でお持ちいただいたのが、「絵をなぞるワークブック」のアイディア。
お孫さんが絵の上に白紙を重ね、線をなぞるあそびに夢中になっているのを見て、着想されたそう。
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「なぞり絵」についてはもう少し考えを練りたいと思ったものの、きちんと並んだマスに収まりこちらを見つめる動物たちの愛らしさに心を掴まれて、「どうにかして形にしたい」と考えはじめました。
動物なぞなぞ、クイズなど、いろいろな案を検討する中で生まれたのが、指を差しながら親子でコミュニケーションを楽しむ「あてっこあそび」絵本でした。
ダミー絵本と、可愛らしい幼稚園シールたち
方向性が定まってから、あべさんが送ってくださったダミー本は『だあれ?』というタイトルでした。箱のなかに隠れた動物たちが、今か今かと出番を待っています。
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当初のラフには、「よーい どん! いちばん はやいのは だあれ?」「このなかで くさを たべるのは だあれ?」といった問題も。
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対象年齢や絵にした際のダイナミックさ、登場する動物たちのバランスを考えながら、問いと答えの組み合わせを一つ一つ決めていきます。
ポイントは、「読んだ後、動物を観察したくなるか」、そして、「大人もちょっと悩んでしまうような、絶妙な難易度の問題も混ぜ込むこと」。
過去にあべさんが手掛けられた「幼稚園シール」や文学館のシールも、考える材料として共有してもらいました。とっても可愛らしいですよね!
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さらに、「答えの動物以外にも、表情など小さな変化があったら楽しいのでは」といったアイディアも出しながら、より楽しい絵本へと内容を練り上げていきました。
たっぷり議論をしながら一つ一つの内容を固め、その後、デザイナーさん、印刷所の方などの力を借りながら、発売に至りました。
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絵本と動物園との接点を考える
デザイナーさんに着彩してもらった絵を見た他の編集者から「スタンプラリーや、手ぬぐいなどを作ったら素敵だと思います」とコメントをもらったときに、動物園と絵本を行ったり来たりする学びの体験イメージが浮かんできました。
そこで、全国各地の有名な動物園のご協力のもと、絵本の最後のページに「全国の動物園リスト」を掲載することに。
さらにWEB上では、各施設で見られる『あてっこ どうぶつずかん だれ』の動物たちと、動物園の見どころを紹介する連載がスタートしました。
「通常は考えられない動物たちのコラボが見られる」「生息地を徹底的に再現した展示」「参加型のイベントが盛りだくさん」など、どの施設にも光る個性があって、全国の動物園に訪れたくなること間違いなしです!
夏休みや秋の行楽シーズンのおでかけの際には、ぜひ参考にしてください。
みなさんが動物園に行ったときに、「この動物は、絵本でこんな特徴が書いてあったね」「●●するのはだれ?」といったコミュニケーションをとってくださったら、とても嬉しいです。
ぜひ、動物園を一層楽しむ絵本『あてっこ どうぶつずかん だれ』をお手に取ってみてくださいね。
『あてっこ どうぶつずかん だれ』に出てくる
動物が見られる動物園を紹介中▼