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チャンパーワットの人食いトラほか「本当にあった危険生物事件簿!」第2回


世界の危険生物を生息地域×環境別で紹介する『角川の集める図鑑GET! 危険生物』。この連載では、図鑑でも紹介している実際にあった危険生物による事件をお見せします!
第2回は“インドとネパールの国境地帯チャンパーワットにあらわれた人食いトラ”と、“オーストラリアの海で人をおそうワニ”をどうぞ。


●チャンパーワットの人食いトラ



ベンガルトラによる人間へのしゅうげきでとくに被害が大きかったのが、1900~1907年にかけてインドとネパールの国境地帯、チャンパーワットの周辺で起こった事件です。人間をおそっていたのは1頭のメスで、ジム・コーベットというハンターに射殺されるまでに、少なくとも436人がぎせいになったといわれています。その後もベンガルトラによる事件はたびたび起こっており、インド周辺では現在も毎年50人前後が亡くなっています。

〈トラ〉
危険度:★★★
危険ポイント:きば、強力な前あし
分類:ネコ目ネコ科
からだの大きさ:1.5~2.3m
分布:南アジア、東南アジア、東アジア
生息環境:森林、湿地
おもな食べ物:ほ乳類(シカなど)、鳥、魚

ネコ科最大の動物です。がっしりとした体格で、するどいきばと力強い前あしでえものを攻撃します。アジアに5種類の亜種がすんでいます。亜種のなかでもっとも多いのが、インド周辺にすむベンガルトラで、ア
ムールトラのつぎにからだが大きく、シカやスイギュウなど大型のほ乳類をえものにしています。



●海で人をおそうイリエワニ



2016年5月、オーストラリア北東部の海岸で、夜に友人と泳いでいた女性がイリエワニにおそわれました。友人は女性を助けようとしましたが、ワニは海に女性を引きずりこんで、すがたを消しました。オーストラリアでは、ワニによる死亡事件は1年間に平均1.5件(2010~2019年)起きていますが、イリエワニが数多くすむ北部の熱帯地域での事件が特に多くなっています。

〈イリエワニ〉
危険度:★★★
危険ポイント:歯、尾
分類:ワニ目クロコダイル科
からだの大きさ:3~7m
分布:オーストラリア北部、東南アジア、南アジア
生息環境:川、湖、池、海
おもな食べ物:ほ乳類、鳥、魚

世界でもっとも大きなワニです。おもに川の河口近くにすんでおり、海にもくらしています。攻撃的な性質で、人間をふくむ水中や水辺にいるほ乳類やは虫類をえものにするほか、海でもウミガメや魚などをおそいます。




【 書籍情報 】


総監修:加藤 英明 監修:小菅 正夫 監修:坂井 建雄 監修:高桑 祐司 監修:田中 修 監修:丸山 宗利 監修:宮 正樹

定価
2,200円(本体2,000円+税)
発売日
サイズ
A4変形判
ISBN
9784041118559

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