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知る・まなぶ

どっちが強い!? 記憶の島 第3話-22


「クマにそうぐうした時には死んだふりするといいんだっけ?」
 アザラシたちもねころがっているし、目立たなくなるだろう。そう考えてみんなでアザラシの間に横たわって、死んだ…いや、ねむるアザラシのフリをした。
 …目をとじて静かにしていたが、シェリーがボソリと言った。
「たしか、これやるとクマは逆に興味を持っちゃうんじゃなかったっけ?」
「…そうなの?」
 君はうすく目を開けた。クマが近くまで来ている! しかも君のそばまで来て、君のバックパックにガブリとかみついた! 
「わーーーーっ!」
 君はガバッと起き上がった。クマはびっくりして口を開けて固まっている。そのすきに君はバックパックをうばい返し、みんなで一目散に森のほうへかけ出した。
 運良くふりきったみたいだが…。

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