KADOKAWA Group
ものがたり

【1分で読めるこわい話】『きょうふ小学校』 【じごく級】トイレのゆうれい


 

みなさん、ようこそ『きょうふ小学校』へ!
ここは、わるいことをしたり、ルールをやぶったりした子がまよいこむ、
とってもこわ~い場所だよ。
え? なになに? こわい話が待ちきれないって?
それじゃあ、さっそくはじめようか……!

\2024年2月7日発売予定/
『1分で読めるこわい話 きょうふ小学校』の本では1冊で39のお話が読めるよ!

。。○○もくじはコチラ○○。。



 休み時間に机でお絵かきをしていると、アカリちゃんが話しかけてきた。

 

「ねえカナコちゃん聞いて。さっきそこの女子トイレの鏡(かがみ)にね、青白い顔をした女の子がうつってたの!」

 

「女の子?」

 

「うん。でもね、ビックリしてすぐにふり返ったんだけど、うしろにはだれもいなかったの」

 

「ええ? なにそれ? ゆうれいかなあ?」

 

 二人でそんなお話をしていると、まわりに何人か集まってきた。

 

「ねえ、それ、トイレのゆうれいの話?」

 

「うん、そうだけど」

 

「それだったらさ、あたしも見たよ、さっき」

 

「え、シオリちゃんも見たの?」

 

 わたしとアカリちゃんは、ビックリしてシオリちゃんを見つめた。

 

「うん、ほかにも見た人がいないかなって、話してたとこだったんだよ」

 

「それで、ほかにも見た人はいたの?」

 

「うん、いっぱいいたよ。佐々木ちゃんに、川上ちゃん、モモカちゃんも見たって言ってたっけ。みんな同じ女子トイレで見たんだって」

 

 シオリちゃんはそう教えてくれた。わたしたちは顔を見あわせた。

 

「本当にゆうれいなのかもしれないね……」

 

「そうだね……みんなが見たのも、同じようなゆうれいだったの?」

 

「うん、長いかみで、青白い顔をしている女の子。身長はわたしたちと同じくらいだったかなあ?」

 

「そっかあ。それって、こんな感じの人?」

 

 いつからいたのか、そう聞いたのは、青白い顔をした、わたしたちの知らない女の子だった。

 



 

<つぎの話を読む!>

 

【書誌情報】

1話1分で読める、こわ~い話がもりだくさん!
わるいことをしたり、ルールをやぶった子は、きょうふ小学校にまよいこんで、ブキミな教室に閉じ込められちゃう!? 休み時間に読めちゃう、とってもこわくて、オモシロイ話がいっぱい!


作:松本 うみ  絵:小津

定価
792円(本体720円+税)
発売日
サイズ
新書判
ISBN
9784046322937

紙の本を買う

電子書籍を買う

 

\ほかにもつばさ文庫の作品がたくさん読めるよ!/



この記事をシェアする

ページトップへ戻る