夜空のひみつは、地上の出来事とちがってすぐには誰の目にも見えません。とくに遠い宇宙の場合、星の本当の大きさや流れるスピードに、私たち自身が気づいていないことがあります。
そんなときは、ふしぎで美しい星たちの素顔に思いを寄せて、科学のめがねで空をのぞいてみましょう。星空を見上げるのが大好きな人、宇宙にどんなひみつが隠されているのか知りたいと思っている人など、夜空にワクワクするすべての人に向けて、天体のひみつと観察する楽しさをまとめたのが『すごすぎる夜空の図鑑』です。
連載第2回は、CHAPTER2「すごすぎる 流星のはなし」の中から「”流れ星”は星が流れているわけではない!」を紹介します!
※本連載は『天体のひみつがぜんぶわかる! すごすぎる夜空の図鑑』から一部抜粋して構成された記事です。
”流れ星”は星が流れているわけではない!
流れ星を見たことはありますか? 月が出ていない晴れた夜、暗い場所でじっと空を眺めてみてください。たくさんの星を見つめていると、突然、一筋の光が現れて、1秒もたたないうちに消えてしまいます。これが流星という現象です。
流星は流れる星と書きますが、星が動いているわけではありません。その正体は、宇宙を漂う数mmから数cmほどの小さな砂粒や小石です。地球の重力に引かれ、大気という空気の層に猛スピードで飛び込むと、行く手にある空気を激しく押し縮め、猛烈な熱が発生し、自ら光ります。
よく「摩擦で光る」と説明されますが、実際には空気がギュッと無理やり圧縮されて高温になることが主な原因です。自転車のタイヤに空気を入れ続けると、ポンプの筒が温かくなることがありますよね。空気を入れる力によって、中の空気が押しつぶされるため温度が上がります。流星も同じ原理で数千度から数万度という高温になり、砂粒や小石、周りの空気がまぶしく輝くのです。
流星が光るしくみ(地上実験)
豆知識
有名な山型のチョコレート菓子は、宇宙飛行士が大気圏突入の熱から守る、アポロ宇宙船の形(コーン型/円錐型)とアブレーター構造に関するエピソードですね。大気圏再突入の断熱材から着想を得たという説は、チョコレートの形状にまつわる有名なストーリーです。
夜空を見上げるワクワクを、もっと知ってほしい
星はどうしてあんなにきらきら光るのか、月はなぜ毎日少しずつ形を変えていくのか。はるか遠くの宇宙にはどんな景色が広がっていて、私たちとどうつながっているのか……。なかなかすぐには答えがわからない、ふしぎな謎ばかりですよね。
毎日いそがしい日々の中でも、ふと立ち止まって夜空を見上げ、果てしない宇宙のひみつにワクワクしている、そんな好奇心いっぱいのあなたに捧げるのが、この本です。あなた、そしてあなたの大切な人たちが、星空をもっと好きになってくれることを願っています。
【書籍情報】