KADOKAWA Group
知る・まなぶ

注目の絵本作家・黒岩まゆさんのドキドキ&ユーモア絵本『ひみつのラーメンやさん』ができるまで


今回ご紹介するのは、現代美術家としても活躍する注目の絵本作家・黒岩まゆさんのドキドキ&ユーモア絵本『ひみつのラーメンやさん』(2023年10月25日発売予定)です。
まずは表紙絵が完成するまでの動画をどうぞ。



完成したのがこちら!




人気急上昇中! 現代美術家・黒岩まゆさんってどんな人?

黒岩まゆさんは、現代美術家として活動しています。GINZA SIXのウィンドウディスプレイや、阪急うめだ本店の出展で作品世界に触れたかたもいらっしゃるのでは。


アトリエ入口。黒岩まゆワールドはここからもう始まっています!


阪急うめだ本店の様子(2023年8月出展時)




真っ白な紙に奥行きをつくっていくのが絵本の楽しさ

黒岩(以下、黒):子どもの頃は絵本を「読む」というよりも、「絵」として見るのが大好きでした。お気に入りのページをずーっと見ていましたね。特に好きだったのは、『かいじゅうたちのいるところ』などで有名なモーリス・センダック。リアリティのある表情や影のつけ方、線の描き方などに惹かれました。マーティン・ハンドフォードの『ウォーリーをさがせ!』のような、ぎゅっと詰まった絵本も好きでした。
普段は立体も制作しますが、絵本は、真っ白な紙(平面)にとてつもない奥行きをつくれる点に面白さを感じています。


『ひみつのラーメンやさん』が生まれるまで

――『ひみつのラーメンやさん』は、ラーメンが大好きな男の子・てんちゃんが、まちで人気のラーメンやさんを訪れるところから冒険がはじまります。店内でふと見つけたふしぎなドアをあけて階段をおりていくと……地下に広がっていたのは見たこともない工場でした。

黒:最初に、子どもにも大人にも人気のたべもの「ラーメン」をテーマとして決めました。そこに、少しあやしくて怖い不思議ないきものや宇宙人、異世界へと続く扉など、自分らしい世界を盛り込みながらストーリーを組み立てていきました。
子どもたちが怖がらないよう、色のトーンや影のつけかたのバランスに気を配りましたね。
絵に関しては、ラーメンをおいしそうに描きたい、というのは今作での新たなチャレンジでした。

――特にこだわったのは?

黒:地下に広がる工場の場面(全景)です。細かな描きこみを含め、何度も見返したくなるページになるよう、力を入れて描きました。


ラフの段階


制作中の様子


完成!



黒:地下には、ラーメンの種類ごとに部屋があります(味噌、魚介など)。それぞれの部屋の個性の出しかたにも工夫を凝らしました。
1枚の絵は、平均4~7日かけて制作します。自分が絵の中に入っていくような感覚で、気づくと夢中で描いていますね。
画材はアクリル絵の具。影や細かな描きこみも、つまようじほどの細さの筆を使っています。

みなさんが住んでいるまちのラーメンやさんにも、別世界に通じるドアがあるかもしれない。そんなふうにドキドキワクワクしながら読んでもらえるとうれしいです!


黒岩まゆさんから、ラーメンガーランドのプレゼント!↓





書籍情報


作:黒岩 まゆ

定価
1,540円(本体1,400円+税)
発売日
サイズ
A4変形判
ISBN
9784041137253

紙の本を買う


この記事をシェアする

ページトップへ戻る