7月といえば七夕、七夕といえば天の川。
夏の夜空を彩る美しい川の名前を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
でも、実はよく知らない…なんてことはありませんか?
この記事では、『角川の集める図鑑GET! 星と星座』のなかから天の川にまつわる内容をご紹介します☆
天の川ってなんだろう?
夏になると、天高く横切るようにあらわれる「天の川」。
英語では「ミルキーウェイ(乳の道)」といい、ギリシャ神話では、女神ヘラの母乳が流れ出たものだと伝えられています。
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星座とギリシャ神話には深いつながりが!?
ギリシャ神話の起源は、紀元前1550~1100年ごろまでさかのぼるといわれています。
古代メソポタミアでつくられた星座がギリシャ神話と結びつき、いまにいたるまで、広く親しまれています。
◎ギリシャ神話の登場人物
大神ゼウスをはじめ、ギリシャ神話にはさまざまな神がみや英雄が登場します。
今回は、天の川と深くつながりのある登場人物を紹介します。
ゼウス
ギリシャ神話の最高神。妻がいるにもかかわらず、いろいろな女性と恋に落ちる。
神話に出てくる神や人間、動物などを天に上げ、星座にしている。
ヘラ
ゼウスの妻で結婚の女神。
ゼウスのうわきがゆるせず、うわき相手や、その子どもをひどい目にあわせる。
ヘルクレス
ギリシャ神話のなかで、最大の英雄。父はゼウス、母は人間の女性。
ヘラは、ゼウスとほかの女性との間に生まれたヘルクレスをのろった。
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ギリシャ神話の天の川
女神ヘラの乳を飲むと不死になれました。
そこで、大神ゼウスは、ヘラがねているすきに、人間の血を引くヘルクレスに乳を吸わせたところ、ヘラがおどろき、ヘルクレスをはねのけました。
そのときの流れ出た乳が天の川になったと伝えられています。
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日本では七夕伝説で織姫と彦星を隔てる川として知られていますよね。
では、天の川の正体とは一体なんなのでしょうか?
天の川は銀河の一部
わたしたちがいる地球は、太陽を中心とした太陽系の中にあります。
太陽は、天の川銀河にある無数の恒星の1つ。
空に見える天の川とは、天の川銀河の中にある地球から見た、その銀河のすがたなのです。
夏は、地球が天の川銀河の中心を向いているため、たくさんの星ぼしからなる、明るい天の川を見ることができます。
反対に冬は、地球が天の川銀河の外側を向いているため、天の川の星は少なく、明るくありません。
マメ知識
太陽系は、天の川銀河の中を秒速240kmの速さで回転しており、
およそ2億年で天の川銀河を1周していると考えられています。
さらに天の川銀河は、秒速600kmの速さで宇宙空間を移動しています。
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天の川を見てみよう
天の川が銀河の一部であることがわかったところで、実際に天の川を見てみましょう。
天の川を観察していると、その近くに3つの明るい星がつくる夏の大三角を見つけることができるはず。
夏休みの自由研究にピッタリの「夏の星座観察のやり方」については、以下の画像をクリック!
いかがでしたか?
天の川が実際にどんなものなのか知る機会はなかなかないですよね。
天体や星座について少しでも興味を持った方は是非調べてみてくださいね♪
季節ごとの星座や神話、天体観測のきほんが載っている『角川の集める図鑑GET! 星と星座』をチェック!