
「ほら! さっき取っておいたフルーツだぞ! 食えターゼン!」
そう言うと、ジェイクが持っていた果実を空中にばらまいた。目の色の変わったターゼンがいきおいよく地面をけってジャンプ! 大きく口を開け、かたっぱしから果実をすいこむように口に入れた! 着地したターゼンは口のまわりの果実の汁を、ぐいっと手でぬぐいニカッと笑った。
「うまい! ハラいっぱい!」
「はぁ、そう…よかったね」
シェリーがやれやれといった様子で答えた。
広い湿地帯に出た。ところどころで水がたまって池になっている。
さらに進むと、池同士がつながりあって、広い川になった。川をのぞいてみると小魚が何匹か泳いでいるのが見えた。いや、小魚というには少し大きいな…。時おり赤い腹の色が光って見えた。
あれはピラニアじゃないか!?
「ピラニアは臆病だから簡単には近づいてこないぜ」ジェイクが言った。
