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秘密結社ヤルミナティーの世界の1%しか知らないオカルト事典 第6回「日本の代表的な妖怪 天狗の正体」


都市伝説から陰謀論まで。人気オカルトYouTubeアニメ「秘密結社ヤルミナティー」の3人組が、知られざる世界の謎にせまる!
第6回は、日本の代表的な妖怪のお話。

日本の代表的な妖怪 天狗の正体

 日本の妖怪の中でも、天狗は非常に知られた存在。あるときは、人に悪さをする悪でありながら、別の話では、人々が崇敬する神でもある。
いったい、天狗とは、何者なのだろうか?



山で怪現象を起こす霊的存在

 天狗はそもそも中国発祥の存在だった。流星や火球を天を駆ける狗と考えたのがはじまりで、日本にも留学僧などの知識として入り、『日本書紀』にも記述がある。
だが、平安時代になると、人々の考える天狗は変容していく。当時、まだ日本の人口は500〜600万人だったと推定され、人里を離れると、人に会うことなどない。山に踏み入れば、すでに異世界のようなものだった。そこで出合う怪現象は天狗の仕業と考えられるようになっていく。さらに、そんな山で修行をする修験道も盛んになった。修験道とは修行によって今でいう超能力を身につけようとするもので、信じる人も多い。現に応仁の乱での東軍総大将、細川勝元の子、政元などは、実質的な国内最高権力者であったにもかかわらず、この修験道にハマり、空を飛ぼうとさえした(※)。
こうして、山にいる霊的存在と、修験道の山伏の姿がごっちゃになっていく。山伏姿に一本歯の下駄、という現在に近い天狗のイメージもできてくる。ただし、初期は頭部が鳥に近い姿で描写されることが多く、牛若丸こと幼年の源義経に、鞍馬寺で剣技を教えた鞍馬天狗の伝説にもそれが現れている。だが、神であり、悪である天狗の存在が広まるにつれ、大天狗というラスボス的存在が生まれる。そこに伎楽というお面を使う演劇のイメージなどが加味され、今の鼻が高く、赤ら顔のイメージができたようだ。

豆知識
※細川政元は修験道の妨げになると女性を遠ざけ、実子がなかった。このため、後継者争いが複雑化し、未曽有の戦国乱世につながった。これも天狗の仕業?

 

書籍情報

俺たちは操られているかも知れない!? この本だけのオリジナル怪異も収録
YouTubeで人気のオカルトアニメチャンネル「秘密結社ヤルミナティー」初の書籍化!
キリン、ブタのタブー、後輩のハックの3人組が、都市伝説、陰謀論、モンスター、危険スポットなど、身の周りから古今東西にいたるまで、闇の世界の謎とその真相に迫る。
オリジナル怪異も収録し、刺激的でこわ~い話が盛りだくさん!

もくじ
1章 世界の1%しか知らない!? 都市伝説
2章 本当にあった! 実話だったこわい話
3章 こいつに会ったら最後… 最恐モンスター
4章 闇に葬られし真実… 意味がわかるとこわい話
5章 背筋が凍る ヤルミナオリジナル怪異

 


著 秘密結社ヤルミナティー 監修 Plott

定価
1,430円(本体1,300円+税)
発売日
サイズ
A5判
ISBN
9784046053480

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「秘密結社ヤルミナティー」とは

チャンネル登録者180万人の考察系YouTuberキリンとPlottにより共同制作されたオカルト系YouTuberアニメ。
2020年2月にリリースされ、現在登録者数は約50万人を突破。
『秘密結社ヤルミナティー』は、世界征服のために色々な情報を集めているキリン、ブタのタブー、後輩のハックと一緒にYouTubeにて活動記録を配信中♪
ぜひチェックしてみてくださいね☆



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