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先行ためし読み!『四つ子ぐらし(23) 大ピンチ!? ドキドキの参観日』第5回


つばさ文庫7月刊『四つ子ぐらし(23)大ピンチ!? ドキドキの参観日』発売直前! 大ピンチの始まりだった『四つ子ぐらし(22)出会いと別れの新学期』のラストシーンから、23巻の物語の始まりを、発売に先がけてためし読みで大公開!!
どこよりも早く、気になる展開をチェックしちゃおう!



目前にせまった授業参観日に、『お母さん』と『お父さん』が来てくれないと、四つ子が『姉妹四人だけでくらしている』ことが学校のみんなに知られちゃう!?
でも、姉妹のお母さんはゆくえ不明だし、お父さんのことは何にも分からない。いったい、どうすればいいの!? 姉妹の作戦会議が始まります!



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先行ためし読み第5回
参観、どうしよう?

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「「「「はぁー……」」」」

 下校して、家についた瞬間、私たち四つ子は同時にため息をついた。

「なんていうか……」

「……堀口さん、思ったより強烈な子やったな」

「そうですね……」

「本当に困ったものよ」

 言いあいながら、靴をぬいで家に上がって。

 そして、和室の居間に集まって、今後どうするかを話しあう。 

「知りたい派の人たち……みんな、悪気はないのよね。いっそ、悪気があるのなら、たたかうことができるんだけど。自分たちがそこまで迷惑なことをしてるって思ってないし、だから注意も耳に入らないんだわ。本当にやっかいよ」

 苦々しい表情で、一花ちゃんがはきすてるように言った。

「そうですね……。とりいそぎ、四月二十五日の参観日をどう切りぬけるかが、一番の課題になってくると思います。知りたい派の人たちの興味は、『四つ子が子どもだけでくらしている』というウワサから、『四つ子のお母さんやお父さん』に移っていっているようですから」

 分析するような四月ちゃんの言葉に、みんなが重々しくうなずく。

「昨日、校舎裏で話しおうたときにもその話出たけど、参観にお母さんやお父さんを連れて行くなんて、できるわけないやん?」

「うん。でも、何もしないでいたら、ますます注目されたり、疑われたりして――」

「――今以上に、ウワサが拡大する恐れもあるわよね」

「「「「うーん……」」」」

 どうすればいいんだろう。私たちはうなった。

「えーと…………参観日、私たち四人とも欠席しちゃう! ……とか?」

 よどんだ空気が苦しくて、私は、やけっぱちな案を出してみた。

「四人が同時に欠席したら、よけいにあやしまれるだけだわ」

「ふふっ、ええやん。学校サボって、家で四人のお誕生日会しよか!」

 おもしろそうに言った二鳥ちゃんを、一花ちゃんが無言でじろりとにらむ。

「……わかってるって、一花。ズル休みはあかんわ。冗談や冗談」

 二鳥ちゃんは、あわてて意見を変えちゃった。

「…………」

 姉妹で一番頭のいい四月ちゃんは、ずっとだまっている。

 四月ちゃんでも、何もいい案はうかばないのかな。

 そう思うと、私は、『考えたってムダなのかも』っていう、しょんぼりした気持ちになった。

「参観日……参観日かぁ」

 私はつぶやく。

「私、やっぱり、参観日って苦手だな。ほかのみんなは、お母さんやお父さんが来てくれるのに、私たちのお母さんやお父さんは来てくれないから」

 今言ったってしかたのないことを、私ははきだしてしまっていた。

 姉妹たちは、だまっている。

 そのうち、場をなごませるように、二鳥ちゃんが、ほんの少し笑って言った。

「そうや。参観日までに雅さんを見つけてきたらええんちゃう? そうしたら、参観日、来てもらえるわ」

「そんな簡単に雅さんが見つかるわけないわよ」

 つっこむ一花ちゃんも、弱々しく笑っている。

 そんなとき。

……! そうか、その手があったか」

 四月ちゃんが、ハッと顔を上げて言った。

「逆転の発想です。お母さんやお父さんが参観に来ればいいんですよ」

「えっ?」

 目を丸くした私に、四月ちゃんは早口で言った。

「もちろん、本物のお母さんやお父さんに来てもらうという意味ではありません。ニセモノを用意するんです」

「「「ニセモノ!?」」」

 私はお姉ちゃんたちと声を合わせておどろいた。

『それって一体、どういうこと?』という疑問に答えるように、四月ちゃんはさらに続ける。

「お父さん役はともかく、お母さん役には、うってつけの人がいるじゃないですか。『あの人』ですよ!」

「「「あっ……!」」」

 そういうことか。

 私は四月ちゃんの言いたいことがわかった。

 一花ちゃんも二鳥ちゃんも、理解できたようすで顔を見合わせている。

「『あの人』……来てくれるかしら?」

「わからんけど、うちらの助けになりたい、みたいなことは、前に言うてはったし――」

「――たよってみても、いいんじゃないかな?」

「ええ。賭けてみましょう。とりあえず、連絡しますね」

 どうなるかわからないけれど、やってみよう。

 不安と期待でドキドキしながら、私たちは、『あの人』に、電話をかけた。


四月ちゃんが思いついた超名案は、『お母さんとお父さんのニセモノを用意する』こと!!?
そして、お母さん役にうってつけの『あの人』とはいったいだれ!!? 四姉妹の参観日、いったいどうなっちゃうの…?
真相は、好評発売中の『四つ子ぐらし(23)大ピンチ!? ドキドキの参観日』でたしかめてね!

書籍情報


作: ひの ひまり 絵: 佐倉 おりこ

定価
880円(本体800円+税)
発売日
サイズ
新書判
ISBN
9784046324108

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