角川つばさ文庫の人気シリーズ『世界一クラブ』最新21巻が、もうすぐ発売!
発売前にドドンと先行ためし読みしちゃおう!
世界一の特技をもつ小学生5人による〈世界一クラブ〉。
怪力のすみれが、光一を巻き込んで大爆笑の力わざケーキ作りに挑戦!?
和馬の家に一人で行ったクリスはトンデモない家族とあぶないヒミツの部屋を目撃!?
そして健太と光一は、学校の七不思議のナゾにいどむ⁉
ドキドキ&笑いがいっぱいの、事件3本立て・最新刊!(公開期限:2026年12月31日(木)23:59まで)
『世界一クラブ 大変身!? 七不思議のスぺシャル・ショー☆』
(大空なつき・作 明菜・絵)
10月7日発売予定!
3 オバケの受付、スタート!
キーンコーン カーンコーン
昼休みのチャイムが鳴った瞬間、光一は、健太と同時に自分の席で立ちあがった。
全校集会から、三日後。
――今日から、ハロウィン・パーティーの受付を始める!
「健太、行くぞ。すみれ、クリス。悪いけど給食の片付けを頼む!」
「まっかせといて!」「わたしとすみれも、後で行くね」
「ありがとう、二人とも! クラスのみんなも、パーティーの受付に絶対来てね〜!」
パタン
ドアを閉めて廊下に出ると、先生に怒られないギリギリの早歩きで児童会室へと歩きだす。
早く受付にたどりついておかないと――参加者が押しかける前に!
「そういえば、健太。仮装行列が歩くルートは、もう何パターンか考えておいたぞ。昨日頼んだ先生への説明と、お菓子の準備のお願いは、やってくれたのか?」
「うん、もちろん! 校長先生や教頭先生も、ぼくがフラン健太シュタインの仮装と声まねでお願いしたら、たくさんお菓子を準備するって震えながらうなずいてくれたしね!」
……先生をおどしてないよな? それに、フラン健太シュタイン、意外と気に入ってるのか。
でも、うっかり宿題を忘れることも多い健太が、もう仕事を終わらせてるなんてな。
いつもの何倍も気合いが入ってる。パーティーを一番楽しみにしてるのは、健太ってことか。
「あっ、和馬くんだ!」
廊下の先の人影を目ざとく見つけて、健太が駆けよる。
「やっほー、和馬くん! もう給食、終わったんだ。早いね! ぼくたち大急ぎで食べたよ〜」
「まあ、健太はそれでもお代わりしてたけどな。そうだ。和馬も、よかったらおれたちのハロウィン・パーティーに参加してくれ。今日から、児童会室前で受付を始めるから」
「ハロウィン・パーティー……それは、今ウワサになっている、あのオバケ・パーティーか?」
「えええっ、ウワサになってるの!? うれしいなあ。あ、仮装が大変なら、前に修行でぼくが着た忍びの衣装でもだいじょうぶだからね」
健太。それだと、和馬の正体が一発でバレるんじゃないか?
「あー、すみれとクリスは、和馬の衣装も準備するつもりだぞ。参加するかどうかはともかく、早めに二人と話したほうがいい。とんでもない仮装にされる可能性もあるし――」
「…………ウワサが」
ん?
顔を上げると、和馬が、じっとこちらを見ている。
今、何か言いかけてなかったか?
「和馬、どうかしたのか?」
「……急がなくていいのか? もう昼休みが始まって一分はたったが」
マズい!
「悪い。また後でな!」
光一は、健太と和馬の横を駆けぬける。後ろを見ると、和馬はもう二人に背を向けていた。
……なんだったんだ? よっぽどハロウィンの仮装がいやだったとか。
「和馬くん、なんだか静かだったね。眉間のしわが、いつもより一本多かった気がするよ」
「さあな。忍びの衣装が、やっぱりいやだったんじゃないか? それより、健太はもう衣装を決めたのか? 前に話したときは、まだ迷ってたよな」
「あっ、そうなんだ。はあ〜、ぼく、まだ決められてないんだよ。尚也と菜々花とおそろいのオバケにしようかと思ったんだけど、なんとなくピンと来なくてさ」
ため息をついたものの、健太は、すぐに明るい笑顔になった。
「せっかくの学校でのハロウィンだから、やっぱり、ぼくにぴったりで、みんなが喜ぶものにしたいんだ。もうちょっと考えてみるよ。当日を楽しみにしてて!」
「ああ」
「よーしっ、光一。受付を始めよう! 企画の本格的なスタートだよ!」
光一は児童会室に入ると、中から机とイスを出す。
これに、名簿とえんぴつ――パーティー受付のための、必須道具だ。
最後に、健太がイスの横に大きな看板を立てる。
〈オバケ・パーティー 申し込み受付〉
「あとは、参加希望者が来るのを待つだけだな」
「うん!」
全校集会で発表して、あれだけ話題になったんだ。
少なくとも一クラス――いや、一学年分くらいは参加希望者が来るんじゃないか?
光一は、いつもしている腕時計をのぞきこむ。
もう、昼休みが始まって三分たってる。
健太が、興奮しながら両手をぎゅっとにぎった。
「学校中にポスターをはったから、今日受付が始まるってみんなも知ってるはずだよね。どのくらい人が来るかな? たくさん来すぎて、ぼくと光一だけじゃ受付がパンクしちゃうかも!」
「そうだな。でも、名簿もえんぴつも多めに準備したから、だいじょうぶだ。ハロウィン・パーティーを心待ちにしてる人が、大勢走って押しよせてきたって……」
――シーン
「……ん?」
一度顔を見あわせてから、管理棟の廊下を見る。
長い廊下の向こう、教室棟とつながった曲がり角には、人っ子一人いない。
耳をすましてみたものの、小さな足音一つ聞こえなかった。
「ええっと……光一、だれも来ないね」
「……そうだな。あー、給食が長びいてるんじゃないか? 片付けも大変だから……」
――
――
「「本当に、だれも来ない!?」」
もう二十分はたったぞ!
健太が、がっくりと机につっぷした。
「そんなあ。参加希望者、ゼロ!? やっぱり全校集会で、光一にも仮装させたほうがよかったのかなあ。黒猫の耳をつけて、クロネ光一〜とか!」
「なんで、おれが黒猫にならなきゃいけないんだ! それに……これは、さすがに宣伝の問題じゃない」
ハロウィン・パーティーについて、クラスメイトや後輩から何回か質問されたこともある。
興味を持っている人はかなりの人数いたはずだ。
なのに――一人の申し込みもないなんて、明らかにおかしい。
「きっと、何か特別な理由が――」
「あ、光一。あそこ!」
健太が声をひそめながら指さした曲がり角から、一人の女子が顔をわずかにのぞかせている。
体はしっかりかくれているけれど、高くまとめたお団子髪が、丸見えだ。
こっちを見てる。もしかして、パーティーの参加希望者か?
「みっ、見つかった!?」
光一たちの視線に気づいた女子が、くるりと向きを変える。
参加希望者・第一号を、逃すわけにはいかない!
「行くぞ、健太!」「うん!」
名簿とえんぴつをつかんだ二人は、全速力で走り、さっと女の子の行く手にまわりこんだ。
「パーティーの参加希望者だよな!? 遠慮せずに、ここに名前を書いてくれ!」
「ぼくたちが大歓迎するよ! 今なら、ぼくの手作りコウモリマスコットもつけちゃうから!」
「わあっ! その、違うんです。わたしは、えーっと……」
女の子が口ごもる。その二つのひとみが、不安そうに光一たちを見た。
「その……徳川さんと八木さんは、三ツ谷小の七不思議を知ってますか?」
「「え?」」
三ツ谷小の七不思議?
「あの、わたし、秋月芽衣っていいます! 五年生で、学級委員で……ごめんなさい! ハロウィン・パーティーの申し込みがないのは、わたしのせいなんです!」
「……どういうことだ?」
「ええっと、今、参加者が来てないのは、みんながわたしのこわい作り話を信じてるからなんです。友だちに話しただけなのに、あっという間にウワサになって……」
健太も、そっと聞く。
「具体的に、どんな話をしたの?」
「……三ツ谷小の七不思議の話です。『ハロウィン・パーティーには本物のオバケが来る。それが、三ツ谷小の七不思議の七つ目だ』って。しかも……」
秋月が、不安そうな顔で開きかけた口を閉じる。
……何か、言いにくいことがあるのか。
だれかに関することか? それとも、口にするのがこわいこととか……。
そもそも、ウワサの影響力が大きいとはいえ、たった一人のただの作り話で全員が参加をやめるなんて、異常事態だ。
よっぽど説得力のある話だったのか。それとも――。
実際に、何かが起きたのか。
「もしかして――本当に七不思議が起きたのか?」
「えええ!? 光一、本気!?」
「……じつは、そうなんです」
秋月が、静かに言う。
ちょうど太陽が雲でかくれたのか、管理棟の廊下が、いつもよりうす暗くなった。
「じつは――わたしが作り話をした日から、三ツ谷小の七不思議を目撃した子が、あらわれはじめたんです。しかも、何人も」
いよいよ学校での
オバケ・パーティー企画がスタート!
でも本物のオバケが来るという
七不思議のウワサ、ほんとなの……!?(ぞぞ~)
続きは10月7日発売の新刊
『世界一クラブ 大変身!? 七不思議のスペシャル・ショー☆』を
チェックしてね!(^^)
最高にコワくて(!?)楽しい★
世界一クラブの最新刊を、どうぞお見逃しなく!
書籍情報
- 【定価】
- 968円(本体880円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】
- 新書判
- 【ISBN】
- 9784046323934
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