
みなさん、ようこそ『きょうふ小学校』へ!
ここは、わるいことをしたり、ルールをやぶったりした子がまよいこむ、
とってもこわ~い場所だよ。
え? なになに? こわい話が待ちきれないって?
それじゃあ、さっそくはじめようか……!
\2024年2月7日発売予定/
『1分で読めるこわい話 きょうふ小学校』の本では1冊で39のお話が読めるよ!!
。。○○もくじはコチラ○○。。

「ラララ~♪」
部屋の中に、わたしの歌声がひびきわたる。
わたしは歌うのが好きで、部屋の中にいれば、なにをするときでもついつい歌うのがクセになってしまっているんだ。
一人暮らしを始めてから、かぞくのことを気にする必要がなくなったから、思いっきり歌えるんだ。
お風呂あがりはもちろん、とくになにもないお昼や夕方、朝にだって歌っちゃう。
今日ものどの調子がいいから、月曜日の朝だっていうのに、朝の準備をしながら全力で歌っちゃってるんだ。
そうすることで、「今週もまた始まっちゃう」、「会社に行かなきゃいけない」なんて、ゆううつな気分を吹きとばすことができるから。
「ランラン♪」
そうして歌いながら着がえていると、ベランダからノックの音が聞こえてきた。
なんだ? と思っていると、つづけて大きな声も聞こえてきた。
「朝からうるさいですよ!」
しまった、となりの部屋の人が注意をしに来たんだ。
わたしの歌がうるさかったから、怒られちゃった。
楽しくなって、ついつい大きな声で歌いすぎちゃったかな。
わたしはシュンとして、歌うのをやめて、しずかに着がえることにした。
でも、そんなに怒ることかなあ?
すこししてから冷静に考えると、おとなりさんの行動がふしぎに思えてきた。
マドだってちゃんと閉めてたし、そこまでうるさくはしてなかったと思うけど。
わたしはりふじんにおこられたことに不満がわいてきて、なんとなくモヤモヤした気持ちになっちゃった。
それによく考えてみると、ベランダからノックの音が聞こえるっておかしくない?
そんなこと、ベランダに入ってこないとできないじゃない。
そこでわたしはハッとしてベランダの方を見た。
おとなりさんはそこで、だまってこちらをながめていた。

ほかにもこわ~い話がいっぱい! 『1分で読めるこわい話 きょうふ小学校』を今すぐチェック!
【書誌情報】
1話1分で読める、こわ~い話がもりだくさん!
わるいことをしたり、ルールをやぶった子は、きょうふ小学校にまよいこんで、ブキミな教室に閉じ込められちゃう!? 休み時間に読めちゃう、とってもこわくて、オモシロイ話がいっぱい!