挑戦したいんだ。自分の好きなことを「好き」って言うために。言いつづけるために。
いつもチャレンジしつづけるふたごのあかねとかえで。今回は、めっちゃ楽しい林間学校編!
なんたって、緑田小のみんな――鈴華ちゃんや凜ちゃんやさわや莉々乃ちゃん、藤司や吉良くんや真壁のほかに
あざみ小の子たち――そう、太陽もいっしょに行くんだから‼
いつもとはちがう経験がいっぱい、いつもなら見られない表情もいっぱい‼ トキメキもい――――っぱい‼‼なスペシャルな1冊。
先取りでためし読み、どうぞ‼ 読むときっと元気になっちゃうよ。(公開期限:2026年11月30日(月)23:59まで)
7 いざ、ワクワクの旅へ!
「えーと、着がえとかが入ってるバッグは、もう学校においてあるから。リュックに入れるのは、林間学校のしおりに、ペットボトル――」
「羽織、ハンカチ、汗拭きタオル、雨具っ」
「「よし、わすれものなーし!」」
かえでといっしょに、持ちものの最終確認はバッチリ!
「「おばあちゃん、いってきまーす!」」
「はーい、あーちゃん、かえちゃん、楽しんできてねえ」
ニッコリ笑顔のおばあちゃんに、お見送りしてもらって、うちらは家を出る。
いつもの通学路なのに、心がそわそわ。
足も、いつもよりふわふわ、かるく感じるよ。
今日はこのまま、おうちには帰らないなんて、なんだかふしぎな感じだ。
「やっぱりドキドキするなあ。かえでは、どう?」
「ぼくも……なにごともなく、無事に終わるといいなあって思ってる。でも……やっぱりきっと、楽しいと思うっ」
かえでの表情は、おだやかだ。
この日をむかえるまで、心の準備もしてきたもんね。
「そうだね! 思い出、たっくさん作ろうね!」
「うんっ」
うちらは、片手をつないだまま、背おったリュックを揺らし、学校をめざして歩く。
今日の集合場所である、体育館に到着して、
「みんな、おっはよーっ!!」
と、あいさつする。
「はよーっ!!」「おはよう……」
先にきていたクラスメイトが、いつもより大きな声で、こたえてくれる。
ん? 元気ハツラツな子と、ちょっとぼんやりしてる子に、ハッキリわかれてるような……。
「……あかねは、いつも通りパワフルだなあ。俺は楽しみすぎてあんま眠れなくってさ……」
真壁が、目をこすりながら言う。
「そりゃそうだよ。いよいよ林間学校だもんっ!」
うちは、なかなか寝つけないのを見越して、いつもより1時間も早くおふとんに入ったんだ!
バンゼンな状態で、全力で楽しみたいからねっ。
「真壁、バスの中で寝といたら?」
うちが提案すると、
「それ、さっき沢渡と吉良にも言われたけどさ。バスも楽しい時間の一つじゃん! もったいねーじゃん!」
すると吉良くんが、
「そこでムリして、むこうに着いてから体調くずしたら、どうするんだ」
「う、それはたしかに……」
冷静な吉良くんの意見に、むむっとうなる真壁。
今度は、さわが笑いながら、
「あはは。あたしは、お母さんにたのんでコーヒー飲んできたよ。カフェインで眠気ざまし!」
「うわあその手が! でも、俺コーヒー飲めねえ!!」
大げさにのけぞる真壁に、うちもさわも大爆笑。
吉良くんも、つられたみたいに、ちょっと笑ってる。
うちらがさわいでる間、かえでも、鈴華ちゃんや凜ちゃん、莉々乃ちゃんと合流しておしゃべりしてる――――と。
ん?
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!
足音が、ものすごい勢いで近づいてくるぞ?
「うおおおおおおおっ!! ギリギリセーッッッフ!!」
「藤司おそ―――いっ!」
「それが、学校まであとちょっとってとこで、わすれものに気づいてさあ! 1回家にもどったんだよ――っ」
息を切らしながら、こたえる藤司。
「大丈夫? 藤司くん」
「これくらいはなんてことねーよ! 体調もバンゼンだぜ!」
心配するように言うかえでに、藤司が、ニッと歯を見せる。
時計を見上げると、出発式が始まる時間だった。
気づけば体育館は、すっかり埋まって、にぎやかになっていた。
「ん、なんか、いつもとちょっとちがうな?」
藤司が、まわりを見まわしながら言う。
「あざみ小の子もいるからね」
「人数が増えてるってのもあるけど。やっぱ、緑田小だけのときとは、ふんいきが変わるよね」
さわが、興味ぶかそうに、あざみ小の子の列をながめながら言ったとき。
「――いつもとちがう、だから、もっとおもしろくなるんじゃない?」
んっ? きき覚えのある、この声は――。
うちらが、くるっとうしろをふりかえると。
「よっ、あかね!」
「あかね、ひさしぶりだね!」
目の前で手をあげてる人たちに、うちは、目をまん丸くしてさけぶ。
「え~~~~っ! 国見さんっ!? アズマ先輩っ!?」
「えっと、たしか、あざみ小の児童会長の国見さんと、緑田小の卒業した先輩――だよね?」
さわの確認に、うちはうなずく。
「そう! わー、会えてうれしいよー! でも、2人とも、どうしてここに?」
だってここ、林間学校の集合場所だよ?
「あれ、先生からきいてない? 6年生や卒業生から何人か『リトルリーダー』ってことで同行してほしいってたのまれたんだ」
国見さんが、ハキハキと説明してくれる。
「募集がかかってすぐに立候補したよ。あかねたちと旅行なんて、絶対楽しいだろ?」
うちは、さらにテンションが上がる。
「やったー! リーダーって、国見さんとアズマ先輩2人だけなの?」
「いや、緑田小の児童会長の丹羽くんもいるよ。あと、もうひとり……」
途中までほがらかだった国見さんの声が、ちょっとくもって――
一瞬の沈黙のあと、低い声で、
「そこにいるやつだよ」
鋭い視線と声に、うちは、ちょっとビクッとする。
その先にいるのは――ほかの5年生と談笑している、あの泉先輩だった!
泉流成先輩は、かえでとなかよしで、絵がとっても上手な6年生、なんだけど……。
運動会のときの、やりとりでも感じたけど。
泉先輩と国見さん、やっぱりなにか因縁があるみたい?
いつも堂々とした態度をくずさない国見さんが、泉先輩のことになると、こんな顔をするなんて、さ……。
そんな2人が、2日間もいっしょに『リトルリーダー』として活動するって……大丈夫なのかなあ?
なんて考えていると、
「じゃーそろそろ出発式を始めるぞー!」
って、先生の声がひびいた。
「集合か。じゃあな、あかね、またあとで!」
「う、うん!」
国見さんは、すっかり、さわやかな笑顔にもどってた。
アズマ先輩にもあいさつすると、うちらは、さっと整列!
先生の、ながーくてタイクツなお話――ごほんっ、出発式が終わると。
前もって学校へあずけていたバッグをそれぞれかかえてから、ぞろぞろと列になってグラウンドへ移動開始!
列の前のほうから、「わーバスだ!!」って、さけぶ声がきこえてくる。
うしろのほうにいるうちらには、まだ見えないけど。
どうやら、門の外に、バスが3台スタンバイしてるらしい。
いよいよだぞ――っ!
そのとき、
「あーっ、いたいた! かえで先輩、凜先輩ー!」
「あっ、あかね先輩、さわ先輩、吉良先輩!」
角をまがったとたん、まわりから、よく通る声と、落ちついた声が、それぞれとんできた。
見ると、うちらを待ちかまえていたのは、バスだけじゃなくって――。
「わあ……!」
見送りの保護者や先生、それになんと、ほかの学年の子たちまでいる!
うちら、サッカークラブのメンバーに手をふってるのは――。
「林間学校、楽しんできてくださいねー!」
「わ、優季くん! ありがとー!!」
ぴょこんと背の高いサッカークラブの後輩、新田優季くんだ!
うちらを見送るために、集まってくれたんだ。うれしー!
うちら3人、手をふってこたえる。
「おえかきクラブの先輩たち、いってらっしゃいっす~!」
一方、かえでと凜ちゃんに声をかけたのは――ええと、たしか、虎道くん!
ぶんぶん手をふってる虎道くんのかげには、ロングヘアの女の子、めぐちゃんもいる。
「わ、虎道くん! めぐちゃん!」
かえでと凜ちゃんが、うれしそうに手をふりかえす。
「先輩たち、お土産っ、超~期待してるっすからねー!!」
あははっ、虎道くん、ちゃっかりおねだりしてるぞ。
すると、めぐちゃんが、なにやらこそっと虎道くんに耳打ちしてる。
「え、林間学校ではお土産買えないの? そうかー残念! じゃ、いっぱい思い出話きかせてくださいねーっ!」
「うん、わかったよ。いってきまーす!」
かえでと凜ちゃんは、2人に、もう一度手をふってから、
「ふふ、虎道くん、やっぱり朝からめちゃくちゃ元気だったね」
「それに、めぐちゃんと、なんかいいコンビだね」
と、くすっと笑いあってる。
新生おえかきクラブも、すっかりなかよしさんなんだなあ。
――なんてやってるうちに、あっという間に、うちらもバスの前へ!
全員乗りこんだら、いよいよ出発!
おっきな窓から外をのぞくと、みんな、また大きく手をふって、お見送りしてくれた。
音はきこえないけど、口の動きでわかるよ。
うちは、みんなと声をそろえてこたえたんだ。
「いってきま―――すっ!」
このつづきは、9月9日(水)発売の
『ふたごチャレンジ!⑫ 未来はどっちだ⁉運命の林間学校』で読んでね!
太陽と、これまでよりもずっと長く、ずっと近くいっしょにいられて
2人の心はそれぞれ揺れて――。
そして、未来について考えはじめたかえでは、藤司にどう伝える――?
藤司は、どう受けとめる――?
なにより、次から次へと、楽しすぎる林間学校のイベントが目白押し!
1000%楽しい旅行が、はじまりますっ!
しかも!なんと
【初回限定】カバーの裏面に、吉良くんが主役の描き下ろし小説が印刷されているよ!
ピアノバッグを肩に満足そうな吉良くんの、めずらしい表情…気になるよね?
ピアノを習っている吉良くんの、ある午後のできごと……。
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書誌情報
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- 880円(本体800円+税)
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- 【サイズ】
- 新書判
- 【ISBN】
- 9784046324092
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