秘密結社ヤルミナティーの世界の１％しか知らないオカルト事典　第８回「異世界へ行く方法？　タットワの技法」

都市伝説から陰謀論まで。人気オカルトYouTubeアニメ「秘密結社ヤルミナティー」の3人組が、知られざる世界の謎にせまる！
第8回は、ネットで話題になっている異世界へ行く方法のお話。

異世界へ行く方法？ タットワの技法

異世界に行く方法として、ネット上で話題になるのが「タットワの技法」なるもの。
なんだか、インスタントなネタのように見えて、実は深ーい内容を含んでいる。ちょっと、解説してみよう。

インド宗教の技から学べ！

　異世界に行く方法として、ネットで見られる「タットワの技法」。概略は、ある種の図像を凝視していると、「顔が見えてくる」などというものなのだが、残像を利用したトリックアートのようなものらしい。サクッとゲームの世界みたいな異世界に行くことを想像した人は残念でした。ただし、これが広まる背景は、案外おもしろい。
まず、タットワというのは、インドの古典的な概念「タットヴァ」のことだろう。ブッダの仏教や、ほぼ同時期に生まれたジャイナ教などにもあるもので、サンスクリット語の「それ」とか「真理」という語から来ている。これを19世紀以降、西洋の神秘主義者たちが魔術儀式に取り入れ、幽体離脱というか、解脱（※）というか、そんなことに使いはじめたのが発端のようだ。
そもそも、仏教でも、ジャイナ教でも、ヒンドゥー教でも、インドの宗教では瞑想することで、解脱に至ろうとする修行スタイルがある。密教では、諸仏を幾何学的に配置した曼荼羅を用い、瞑想する儀式もある。神秘主義者たちは、それをマネてみたのだろう。
そう理解すると、そんな中途半端な技法はバカバカしくなる。どうせやるなら、もう少し由緒正しいものがいいと思うだろう。そんな人は、ヨガをやればいい。実は、ヨガはエクササイズではなく、インド宗教の瞑想術だ。呼吸法が上手になればリラックス効果もある。異世界に行けなくても、健康的にはなれるだろう。

豆知識
※インド宗教では、生命は何度も転生する輪廻の中にあるとする。そして、修行によってそこから解放されることを解脱という。
仏教においては、悟りがこれにあたる。

書籍情報

俺たちは操られているかも知れない!?　この本だけのオリジナル怪異も収録
YouTubeで人気のオカルトアニメチャンネル「秘密結社ヤルミナティー」初の書籍化！
キリン、ブタのタブー、後輩のハックの３人組が、都市伝説、陰謀論、モンスター、危険スポットなど、身の周りから古今東西にいたるまで、闇の世界の謎とその真相に迫る。
オリジナル怪異も収録し、刺激的でこわ～い話が盛りだくさん！

もくじ
１章　世界の１％しか知らない!? 都市伝説
２章　本当にあった！ 実話だったこわい話
３章　こいつに会ったら最後… 最恐モンスター
４章　闇に葬られし真実… 意味がわかるとこわい話
５章　背筋が凍る ヤルミナオリジナル怪異

「秘密結社ヤルミナティー」とは

チャンネル登録者180万人の考察系YouTuberキリンとPlottにより共同制作されたオカルト系YouTuberアニメ。
2020年2月にリリースされ、現在登録者数は約50万人を突破。
『秘密結社ヤルミナティー』は、世界征服のために色々な情報を集めているキリン、ブタのタブー、後輩のハックと一緒にYouTubeにて活動記録を配信中♪
ぜひチェックしてみてくださいね☆