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これまで「あたりまえ」だと思っていた毎日は、ある日とつぜんなくなってしまうかもしれない? それはたとえば、災害によってかもしれませんし、別の理由によってかもしれません。
十一年前にここ・日本で起こったとても大きな地震、東日本大震災を知ることで、あなたも「世界がとつぜん変わってしまう」かもしれないことについて、ちょっとかんがえてみませんか?
第3期は、子どもの貧困についての研究をしている阿部彩さんに質問をした内容を一部抜粋の形で紹介します。
「自分も何かしてみたい」と思った小学生のみなさんが、日ごろからできることについて話をきいてみましょう。
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Q.小学生のぼくたち、わたしたちは日ごろから何ができますか?
A.小学校では、まず世の中のことや、政治に興味を持ってほしいな。社会の時間に勉強することを、もう一歩すすめて考えてみる。そのあとに、町内会とか、地域の活動とか、そういった中で、自分たちで参加していく、決めていく。
Q.まずは身近なイベントなどに参加するということですか?
A.そうですね。子どもが参加できる実行委員会みたいなものがあったら、参加してみるといいと思います。小さなところからはじめて、自分が意見を言ったり、行動したりすることで、これまでのルールを変えたりできるんだ! 新しいルールを作れるんだ! ということを実感できたらいいと思います。
まずは身近なことに疑問を持ち、動きだす。そこから始まるのです。
この回答をしてくれたのは…
阿部彩さん
「貧困」や「社会保障」をテーマに研究活動を続けています。2008年には『子どもの貧困――日本の不公平を考える』(岩波書店)を出版。日本の子どもの貧困問題について、さまざまなデータをもとにわかりやすく解説しています。
明日は、小中学校で習う、大事なものの見方について話を伺います。
本の中ではさらにくわしく
災害を前に「自分も何かしたい!」と思ったとき、なにができる? 貧困の問題と震災やコロナの問題はどう関わっている? くわしくは『世界はとつぜん変わってしまう?』第三章で取り上げています。
文:百瀬 しのぶ 絵:なみごん
- 【定価】
- 814円(本体740円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】
- 新書判
- 【ISBN】
- 9784046320841