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これまで「あたりまえ」だと思っていた毎日は、ある日とつぜんなくなってしまうかもしれない? それはたとえば、災害によってかもしれませんし、別の理由によってかもしれません。
十一年前にここ・日本で起こったとても大きな地震、東日本大震災を知ることで、あなたも「世界がとつぜん変わってしまう」かもしれないことについて、ちょっとかんがえてみませんか?
第2期は、子どもたちからの電話相談を受ける活動をしている、特定非営利活動法人チャイルドラインみやぎ代表理事・小林純子さんに質問をした内容を一部抜粋の形で紹介します。
震災当時、チャイルドラインにはどのような電話がかかってきたのでしょうか?
さっそく話を聞いてみましょう。
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Q.震災後、チャイルドラインにはどんな電話がかかってきましたか?
A.震災直後には「余震があって怖い」「夜、眠れない」「たくさんの人が死んでつらい」「親が私を迎えにきて津波にのまれた。私のせいだと思う」「避難所で財布を取られてしまった。泥棒が増えている」「津波で家がなくなったんだけど、これからどうなるんだろう」というような電話がありました。
Q.しばらくたつと内容は変わってきたのですか?
A.「仮設住宅がせまくて勉強する場所がなくてお風呂のフタの上で勉強している」「自分のスペースがない」「来週から学校が始まるけど、肉親を亡くした友だちにどんなふうに会ったらいいのかわからない」「震災で家を失って転校したけれど、新しい友だちができない」「親戚の家で暮らすことになったけれど居場所がない」「津波で親が仕事を失った。この先、進学ができるだろうか」「父親が漁師だったので自分もなろうと思っていたけれど、船が流されてしまった」など、生活が変わってしまったことへの不満や不安が多くなってきました。
両親から暴力を受けているなど、つらい内容もありました。震災後は親も心に余裕がありませんでしたし、将来が見えず、イライラしていました。怒りが子どもに向くことが多かったのかもしれません。
この回答をしてくれたのは…
小林純子さん
特定非営利活動法人チャイルドラインみやぎの代表理事をつとめています。書籍では、実際に小林さんたちが見聞きした避難所の様子、「遊び場」設置の経緯、チャイルドラインにかかってきた電話の内容について話をきいています。
明日は、震災前後、共通して多い電話の内容についてさらに話を伺います。
本の中ではさらにくわしく
実際にチャイルドラインにはどんな電話相談がかかってきたのか、震災後の避難所での生活はどのような様子だったのか、くわしくは『世界はとつぜん変わってしまう?』第二章で取り上げています。
文:百瀬 しのぶ 絵:なみごん
- 【定価】
- 814円(本体740円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】
- 新書判
- 【ISBN】
- 9784046320841