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【期間限定】『君のとなりで。』スペシャルれんさい 第63回 恋のききめ


◆第63回

伊吹先輩のかっこよさいっぱい!でしあわせな体育祭が終わったけれど、その帰りぎわ、伊吹先輩の気になる言葉を聞いてしまったさくら。
さっこ&加代ちゃんといっしょの帰り道でも、どうしても心にひっかかってしまって……?

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♪恋のききめ

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「高田先輩のドラムメジャー、かっこよかったなぁ~~」

 いつもの3人での帰り道。

「確かに。高田先輩のバトンさばき、最初のころよりずっとかっこよかった!」

 私が言うと、さっこは、少しだけ声を低くした。

「高田先輩、椿先輩に特訓してもらったみたい」

 静かな声で、加代ちゃんがあいづちを打つ。

「そっか……2年前にドラムメジャーをやったの、椿先輩だもんね」

「うん……」

 大好きな人が、かっこよかった。

 それは、幸せなことのはずなのに。

 高田先輩と椿先輩のきずなを感じて、切なくなってしまう。

「私、実はファンファーレ、自信なかったんだ」

 さっこはちょっと明るい声で言って、苦笑いした。

「全校生徒の前で、トランペットパートだけで吹くなんて、怖くって。失敗したらどうしよう~ってふるえてたんだ」

「確かに、大注目されちゃうもんね」

「うん。でも、がんばってる高田先輩を見て、私もがんばろう!って思えたの」

 加代ちゃんがうなずいた。

「恋って振り回されて弱くなっちゃうって思ったけど、自分を強くもしてくれるんだね」

「うん! 私……高田先輩のこと、やっぱり好きだよ」

 さっこが決心したように言うと、加代ちゃんが優しい声で返す。

「うまくいかないことばかりだけど、これが〝恋〟なんだね、きっと」

「うん。私たち、恋してるね。ふふふ」

 ほほえみあうさっこと加代ちゃんは、すごくキラキラして見えた。

 恋って、自分の心や、考えの幅をすごく大きくしてくれるんだな……。

 今は、『恋に振り回されてる情けない私』も、私の一部なんだって、自分のことを受け止めてあげられてる。

 私がそう思えるのは、伊吹先輩のおかげだ。

 恋って、やっぱりいいな。

 でも……。

 伊吹先輩、サッカー部のことはどうするんだろう。

 あの時の伊吹先輩、なんだか様子がおかしかったような気がするんだ。

 さっきの光景を思い出して、少し不安になってしまった。

さくらの心にひっかかる、伊吹先輩のようす……。
でも次回、そんな気持ちを吹き飛ばす、意外すぎる人があらわれる!? 明日もおたのしみに!

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