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【期間限定】『君のとなりで。』スペシャルれんさい 第30回 崎山くんのひらめき


◆第30回

吹奏楽コンクール関東大会突破のために、どうしても必要なピアニスト・柴田さん。柴田さんに入部してもらうための条件は、「柴田さんと伊吹先輩がふたりで話す時間を作る」こと!? 
さくらが相談した相手は、もちろん、あの人です!

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♪崎山くんのひらめき

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 部活が終わったあと、私はこっそり崎山くんを呼び出した。

 柴田さんが、条件つきだけど入部してくれるかも、と報告すると、

「月乃、またピアノをひく気になったんだ。よかった」

 そう言って、とびきりの笑顔でよろこんだ。

 やっぱり柴田さんのこと、すごく心配してたんだろうな。

「で、月乃が出した条件って?」

「あー、ええっと。伊吹先輩とゆっくり話がしたいって」

「え!?」

 その瞬間、崎山くんの目が険しくなる。

「それって……伊吹先輩とデートしたいってこと?

「そういうこと、なのかな……?」

 崎山くんが、ぎゅっと眉をよせた。

 ふきげんっぽい顔をする崎山くんって、初めて見たかもしれない。

「月乃は幼なじみだし、またピアノがひけるようになったら俺もうれしいけど」

「うん」

「伊吹先輩のことは別だな……」

 ふっと笑った崎山くん。でも、目が笑ってない!

「俺だって、先輩とゆっくり話なんてしたことないのに。しかも、考えてみて? 伊吹先輩と月乃だよ?」

「う、うん」

「なんだかふんいきが似ているし、美男美女だし。おにあいすぎると思わない?」

 た、確かに……!

 私もショックを受けていた。

 そうか。そうだったんだ。

 さっきから胸がザワザワしているのは、それなんだ。

 ふたりが、お似合いすぎる……!

「わかる気がするよ……」

 うっかり肩を落としたところで、ふと気がつく。

 こんなに落ちこんだら、私の恋心が崎山くんにバレてしまうかも!

 あわてて何ともないフリをしたけれど、崎山くんはそれどころじゃないらしい。

「うーん。なんとかしなくちゃ」

 私なんて眼中にないみたい。柴田さんに、静かなライバル心を燃やしていた。

「でも、柴田さんのお願いをかなえて、入部してもらわないと、関東大会突破は無理なんじゃない?」

「……確かにね。きっと無理だと思う。……そうだ!」

 どうやら、なにかひらめいたらしい。

 キラキラの王子様スマイルで、私の肩をガシッとつかんだ。

「さくらちゃん。悪いけど、ちょっと協力して!」

「協力って?」

「いっしょに、ふたりのデートについていこう!」

「え!?!」


 なんだか、大変なことになりそう!?
 

 

静かに燃える崎山くんの出した案は……まさかの、ダブルデート!? 伊吹先輩を、いったいどうやって説得してさそうの!!???
くわしい計画は、次回をおたのしみに!

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